欧米為替見通し:シリア情勢受け商品価格を注視、関連通貨は買い継続
[15/11/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の海外市場では、豪ドルやカナダドルなどコモディティ通貨の買いが続きそうだ。トルコ軍によるロシア機撃墜で地政学リスクが意識され、金や銅などの商品が上昇していることが背景。ただ、原油に関しては供給過剰感から伸び悩む見通しで、最近高い相関性がみられるユーロは上値の重い展開を想定する。
報道によると、24日にシリア国境付近のトルコ領空でロシアの軍用機が撃墜されたことに関連し、ロシアのプーチン大統領はトルコを強く非難したうえで「決して許さない」と述べた。北大西洋条約機構(NATO)加盟国によるロシア軍機撃墜は、ソ連時代を含め1950年代以来初めてと伝えられており、両国関係だけでなくロシアとNATO加盟国との関係にも重大な影響をもたらす可能性があるため、にわかに緊張が高まっている。
こうした地政学リスクを受け「金や銅、原油などを買う動きは前日に続き今日も強まるだろう」(米銀の外為ディーラー)との見方が広がっている。このため、豪ドルやカナダドル、スイスフランには引き続き買いが入りやすい展開を予想する。ただ、日本時間26日未明に発表される米原油在庫が増加するとの観測から、原油に関しては供給過剰懸念が強まりやすく、ユーロは上値が重い見通し。一方、ドルは感謝祭を控え調整売りが出やすいため、資金がドルからコモディティ通貨を中心として他通貨に向かう流れが鮮明になるかもしれない。
【今日の欧米市場の予定】
・21:00 米・MBA住宅ローン申請指数(前回:6.2%)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:27万件、前回:27.1万件)
・22:30 米・10月個人所得(前月比予想:+0.4%、9月:+0.1%)
・22:30 米・10月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.3%、9月:+0.1%)
・22:30 米・10月PCE価格コア指数(前年比予想:+1.4%、9月:+1.3%)
・22:30 米・10月耐久財受注(前月比予想:+1.6%、9月:-1.2%)
・23:00 米・9月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.4%、8月:+0.3%)
・23:45 米・11月サービス業PMI速報値(予想:55.1、10月:54.8)
・24:00 米・10月新築住宅販売件数(予想:50.0万戸、9月:46.8万戸)
・24:00 米・11月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:93.1、速報値:93.1)
・01:30 米財務省7年債入札(290億ドル)
・ブラジル中銀が政策金利発表(26日までに、14.25%で据え置き予想)
・インド市場は休場
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