欧米為替見通し:ドル112円台で推移か、短期的な売り一服で底堅い展開
[16/02/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米外為市場では、ドル・円は112円台で底堅い値動きとなりそうだ。短期的なドル売りは一服したほか、26-27日開催の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を控えドルは売り込みづらい見通し。ただ、112円後半は売り場との見方から、上昇は小幅にとどまるだろう。
24日の海外市場では、米追加利上げ観測の後退や英国の欧州連合(EU)の離脱懸念などを背景にリスク回避的な円買いのなか、ドル・円は111円04銭(日本時間25日1時15分)で下げ止まった。今月11日のドル売り局面では一時的とはいえ111円を割り込んだが、「今回は111円をキープできたことが好感され、(25日のアジア取引時間帯では)ドルの買戻しが強まった」(邦銀のある外為ディーラー)ようだ。
また、26-27日のG20開催を控え、ドルを売り込みづらいことも底堅さを増す要因となりそうだ。今回の会合では為替の安定化などへの具体的な協調姿勢は期待しにくいが、日本政府による5兆円規模の補正予算に関する報道や中国の財政出動観測など、G20に向け歩調を合わせた対応とみられている。一方で、米大統領選の有力候補がドル高に否定的な見解を示しており、2012年から続いた長期のドル高トレンドは転換するとの見方が広がりつつあるため、ドルは112円後半では伸び悩むかもしれない。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・1月マネーサプライ(M3)(前年比予想:+4.7%、12月:+4.7%)
・18:30 英・10-12月期GDP改定値(前年比予想:+1.9%、速報値:+1.9%)
・19:00 ユーロ圏・1月消費者物価指数改定値(前年比予想:+0.4%、速報値:+0.4%)
・22:15 ロックハート米アトランタ連銀総裁が銀行会合であいさつ
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:27.0万件、前回:26.2万件)
・22:30 米・1月耐久財受注(前月比予想:+2.7%、12月:-5.0%)
・23:00 米・12月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.5%、11月:+0.5%)
・02:00 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演(世界経済)
・03:00 米財務省7年債入札(280億ドル)
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