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欧米為替見通し:ポンド・ドルは下げ渋りか、他通貨は材料難で消極的な買いも

注目トピックス 市況・概況

来週の欧州外為市場では、ポンド・ドルは下げ渋る展開となりそうだ。英国の欧州連合(EU)離脱懸念で売られやすい地合いに変わりはないが、ドルなど主要通貨に積極的な買い材料が乏しいことから、ポンドには消極的な買いが入る可能性はあろう。

英国のEU離脱を問う国民投票の実施を決定後、市場ではポンドとユーロへの関心が高まり、両通貨はドルや円などに対して弱含む展開が続いている。ただ、ポンド・ドルは1985年以降、下値支持線として機能する1.40ドル付近まで値を切り下げており、ポンドの先安観は後退していないものの、足元では短期的な売りは一服。前週末から3営業日で約4%も下落したことから、調整の買戻しが観測される。

一方、ポンド以外の主要通貨には買い材料が乏しい。米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げ観測は後退しており、ドル買い意欲は弱まっている。また、欧州中銀(ECB)は一段の量的緩和が見込まれるため、ユーロは英国のEU離脱懸念の他にも売り材料はある。さらに、カナダやオーストラリアは中銀の金融政策の方向性になお見極めが必要なため、カナダドルや豪ドルを積極的に買う地合いではない。これら考慮すると、英国の経済指標や相関性の高い原油価格の動向によってはポンドが見直され、買い戻されるかもしれない。

【今日の欧米市場の予定】

・22:00 独・2月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.1%、1月:+0.5%)
・22:30 米・10-12月期GDP改定値(前期比年率予想:+0.4%、速報値:+0.7%)
・24:00 米・1月個人所得(前月比予想:+0.4%、12月:+0.3%)
・24:00 米・1月個人消費支出(PCE)(前月比予想:+0.3%、12月:0.0%)
・24:00 米・1月PCE価格コア指数(前年比予想:+1.5%、12月:+1.4%)
・24:00 米・2月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:91.0、速報値:90.7)
・24:15 パウエル米FRB理事が討論会参加
・03:30 ブラード米セントルイス連銀が討論会参加
・G20財務相・中銀総裁会議(上海、27日まで)



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