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欧米為替見通し:ドルは上値が重い、消費増税再延期めぐり政局リスクも

注目トピックス 市況・概況

今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い値動きとなりそうだ。米国市場などの休場で、積極的なドル買いは手控えられる見通し。また、日本の消費増税時期の再延期をめぐり政局リスクが意識されれば、ドルを大きく押し上げる展開は想定しにくい。

30日のアジア取引時間帯は、日本政府が消費増税時期を2年半延期する方針との報道を受け日本株高・円売りに振れた。ドル・円は4月28日以来、約1カ月ぶりとなる111円を回復。欧米市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)議長による米早期利上げに前向きだった前週末の発言を好感したドル買い・円売り基調は続くだろう。ただ、英国がスプリング・バンク・ホリデー、米国はメモリアルデーによりそれぞれ休場で、薄商いのためドルの目先の上昇は限定的かもしれない。

また、消費増税再延期をめぐり日本の政局リスクが浮上していることも円売りを弱めそうだ。麻生太郎財務相は消費増財再延期なら「信を問うべき」と発言しており、民進党など野党が内閣不信任案を提出した場合、安倍晋三首相は1度見送ったとされる衆参同日選に踏み切る可能性が残される。その場合、与党は衆院で20議席程度減少し、自公で3分の2を割り込むケースも考えられる。政権基盤の弱体化が意識されればリスクオフの円買いフローがドルの上昇を押さえるだろう。

【今日の欧米市場の予定】
・21:00 独・5月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.1%、4月:-0.1%)
・21:30 カナダ・1-3月期経常収支(予想:-175.0億加ドル、10-12月期:-153.8億加ドル)
・英休場(スプリング・バンク・ホリデー)、米休場(メモリアルデー)



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