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後場に注目すべき3つのポイント〜英国のEU残留に賭けた先回りの動きが強まるか

注目トピックス 市況・概況
23日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・英国のEU残留に賭けた先回りの動きが強まるか
・ドル・円は104円61銭付近、ドルもみあい、日本株にらみの展開継続
・三菱自動車、ニトリHDなど9社の目標株価変更



■英国のEU残留に賭けた先回りの動きが強まるか

日経平均は反発。77.52円高の16143.24円(出来高概算7億2000万株)で前場の取引を終えている。英国のEU離脱を巡る国民投票の行方を見極めたいとする模様眺めムードが高まっているなか、EU残留が優勢との世論調査などが伝わっており、一部でリスクを取りに行く動きが出ているようだ。

ただし、基本は様子見であり、日経平均の日中値幅は100円程度にとどまっている。東証1部の騰落銘柄は、若干値下がり数が上回っているほか、規模別指数は大型、中型が上昇する半面、小型株指数がマイナス圏で推移しており、高安まちまちの状態。セクターでは、鉄鋼、海運、銀行、倉庫運輸、輸送用機器が上昇。一方で、医薬品、石油石炭、サービス、食料品が小安く推移している。

ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、ソフトバンクグ<9984>、ダイキン<6367>が堅調に推移しており、日経平均をけん引している状況である。英国の国民投票を控えて様子見ムードが強いなか、指数インパクトの大きい値がさの一角が底堅さにつながっており、これら銘柄を睨みながらの展開になりそうだ。

朝方から底堅い展開となっており、大引けまでエネルギーが持つかが不安ではある。しかし、このまま16100円処での推移が続くようだと、英国のEU残留に賭けた先回りの動きから、一段高が意識されてきそうである。EU離脱となれば金融市場は改めて混乱が予想されるが、内需系や中小型株など影響が限られるとみられる企業などにはリスクを取りに行きやすいだろう。


(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は104円61銭付近、ドルもみあい、日本株にらみの展開継続

3日午前の東京外為市場では、ドル・円は104円後半でもみあった。日経平均株価にらみの展開。ドル・円は欧州連合(EU)離脱の是非を争点とした英国民投票の結果判明を控え、様子見ムードが広がるなか、日経平均の上げ幅拡大でドルは一時104円99銭まで上昇した。その後は株高を意識したドル買い・円売りは一服。

英国民投票に関しては、世論調査で英残留支持が離脱支持を上回っているためリスク選好的な円売りに振れやすい。ランチタイムの日経平均先物は引き続き底堅い値動きのため、ドルは午後も104円後半を維持しそうだ。

なお、日銀の木内登英審議委員は今日午前、金沢市で講演し、日銀のマイナス金利政策について「銀行による資産の投げ売りなど、実体経済や金融市場に悪影響が及ぶリスクが考えられる」などと批判したが、相場への影響は限定的だった。

ここまでドル・円は104円41銭から104円99銭、ユーロ・ドルは1.1295ドルから1.1348ドル、ユーロ・円は117円96銭から119円05銭で推移した。

12時27分時点のドル・円は104円61銭、ユーロ・円は118円67銭、ポンド・円は154円79銭、豪ドル・円は78円64銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄

・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、1銘柄で日経平均を約34円押し上げ
・内需・ディフェンシブ関連の下げが目立った
・三菱自動車<7211>、ニトリHD<9843>など9社の目標株価変更



☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・米・連邦準備制度理事会(FRB)がストレステストの結果発表
・英・EU残留・離脱を問う国民投票関連の動き




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