今日の為替市場ポイント:ドル・円は102円台で推移か、市場安定化への期待でリスク選好の円売り継続も
[16/06/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
28日のドル・円相場は、東京市場では101円56銭から102円32銭で推移。欧米市場でドルは102円84銭まで上昇し、102円80銭で取引を終えた。
本日29日のドル・円は、102円台で推移か。英国の欧州連合(EU)離脱を嫌ったリスク回避の円買いは縮小しつつある。日本政府・日本銀行は市場安定化に注力するとの期待が広がっていることから、リスク選好的な円売りは継続する。
報道によると、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは28日、英国の欧州連合(EU)離脱を受けて、英国の銀行システムの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げたことを発表した。同社はまた、英国がEUから離脱することによって英大手銀行の収益性は低下すると指摘し、大手金融機関12行の格付け見通しを引き下げた。
28日の欧米市場では、リスク回避のポンド売りが縮小し、ポンド・ドルは一時1.3419ドルまで買われる場面があったが、英大手金融機関の格付け見通し引き下げを嫌ってポンドは伸び悩んだ。英国とEUの貿易・通商に関する今後の見通しは不透明であるとみられているが、英国のEU離脱は米大手金融機関の収益を圧迫する可能性がある。世界経済の成長鈍化への懸念が再び高まっていることから、米英大手金融機関の収益見通しは悪化し、金融市場の不確実性を高める一因となるかもしれない。
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