今日の為替市場ポイント:ドル・円は107円前後で推移か、日銀追加緩和期待でリスク選好的な円売り継続も
[16/07/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
20日のドル・円相場は、東京市場では105円83銭から106円39銭まで反発。欧米市場でドルは107円02銭まで一段高となり、106円88銭で取引を終えた。
本日21日のドル・円は、107円前後で推移か。日本の大型景気対策や日本銀行による追加緩和への期待が浮上しており、リスク選好的な円売りは継続する見込み。
報道によると、政府が新たにまとめる経済対策は20兆円規模になる可能性があるとみられており、追加の財政支出が発生することから、日本銀行による国債買い入れ額の増加などを含めた追加緩和への期待が広がっている。
景気対策については、10兆円規模との見方が以前あったが、6月下旬に自民党の二階総務会長は、「英国の欧州連合(EU)からの離脱決定で日本経済への悪影響が懸念される」との理由で、財政投融資も含めて総額20兆円の経済対策を講じるよう安倍首相に提言している。報道によると、政府は与党と調整を進め、8月上旬にも経済対策を閣議決定するもようだ。財源については、2016年度第2次補正予算案を秋の臨時国会に提出し、経済対策費用に充てるものとみられている。
第2次補正予算案に含まれる追加の財政支出は3兆円を超える可能性があり、この部分は日本銀行による国債買い入れの増額でカバーされることになるが、追加緩和策として市場に大きな影響を与えることは期待できないとの声が聞かれている。このため、株高は期待できるものの、円安については米国の金融政策次第となり、1ドル=110円を超えて円安が進行する可能性が高いとは言えないとの声が聞かれている。
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