欧米為替見通し:ドルは底堅い展開か、米年内利上げ期待継続で
[16/08/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
今日の欧米市場では、ドル・円は底堅い値動きとなりそうだ。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控え積極的には動きづらいなか、利上げ観測の継続でドル売りが弱まっているためだ。今晩発表の経済指標が予想を上振れればドルは100円後半までの上昇を想定したい。
米ワイオミング州ジャクソン・ホールで現地時間25日からカンザスシティ連銀主催の金融フォーラムが27日までの日程で開催される。注目は26日のイエレンFRB議長による講演。7月26-27日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)のハト派的な議事録を受け、早期利上げ観測が大きく後退。しかし、その後はフィッシャーFRB副議長など当局者による年内利上げにタカ派的な発言が相次いでおり、「前週強まっていたドル売りは大きく後退している」(外為ディーラー)ようだ。このため、ドル・円は足元で100円台を維持している。
今晩は先週分新規失業保険申請件数、7月耐久財受注(21時半)、8月サービス業PMI速報値(22時45分)などの経済指標が材料視されそうだ。このうち7月耐久財受注は前月比+3.4%と、6月の-3.9%から大きな改善が見込まれている。増加となれば3カ月ぶり。
イエレン議長の講演を前に様子見ムードが広がりやすいが、好感されればドル買いの手がかりとなるため、ドル・円は100円台後半まで上昇するだろう。逆に予想下振れとなっても、ドル売りは強まらず、5日移動平均線(100円33銭)付近でサポートされるだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 独・8月IFO企業景況感指数(予想:108.5、7月:108.3)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:26.5万件、前回:26.2万件)
・21:30 米・7月耐久財受注(前月比予想:+3.4%、6月:-3.9%)
・22:45 米・8月サービス業PMI速報値(予想:51.8、7月:51.4)
・米カンザスシティ連銀が年次シンポジウム開催(ジャクソン・ホール、27日まで)
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