前場に注目すべき3つのポイント〜やや正常な需給相場が先高期待につながる可能性
[16/08/31]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
31日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:やや正常な需給相場が先高期待につながる可能性
■外資系証券の注文動向:差し引き210万株の買い越し
■前場の注目材料:デファクトスタンダードがマザーズに新規上場
■やや正常な需給相場が先高期待につながる可能性
31日の日本株市場は抵抗レベル突破を試す展開になろう。30日のNY市場はフィッシャーFRB副議長が複数回の利上げを示唆する発言を受けて利益確定の流れが強まった。NYダウ、ナスダックともに下落となったが、銀行など金融セクターへの物色はみられており、市場は利上げを織り込む中でプラス面を評価してきている点は評価される。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比120円高の16860円。円相場は利上げ観測を背景にドル高シナリオが復活しており、一時1ドル103円台と円安に振れて推移している。日経平均は価格帯別出来高で商いが膨れている16600-16800円のレンジ内での攻防が続いているが、このレンジを突破してくる可能性もありそうだ。
市場は週末の雇用統計を見極めたいなか、前哨戦となるADP雇用統計の発表を今晩に控えており、基本的には動きづらい需給状況であろう。ただ、このところの物色をみると、指数インパクトの強い値がさ株等で押し上げる流れではなく、自動車、ハイテク、金融といった出遅れセクターへの買戻しと見られる流れが日経平均を押し上げている。
日銀のETF買入れによる思惑もあろうが、出遅れ修正といったやや正常な需給相場が先高期待につながる可能性はありそうだ。強弱感が対立しやすい水準ではあろうが、突破を意識したスタンスとなろう。その他、テーマ株では自動運転や有機EL、フィンテック、IoTなどの循環物色を想定。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き210万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り240万株、買い450万株、差し引き210万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
8月24日(水):210万株の買い越し
8月25日(木):610万株の売り越し
8月26日(金):640万株の売り越し
8月29日(月):650万株の買い越し
8月30日(火):270万株の買い越し
■前場の注目材料
・NYダウは下落(18454.30、-48.69)
・NY原油は下落(46.35、-0.63)
・米利上げ観測でドル高シナリオ復活
・ZMPフォーラム
・EU、アップルに1.5兆円追徴
・米グーグル、三菱UFJ<8306>と提携しスマホ決済
・三菱自<7211>8車種「再測定でも不正」
・SBI、フィンテック研究所開設
・三菱重工<7011>、造船3社と提携へ
・デファクトスタンダード<3545>が東証マザーズに新規上場
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 7月鉱工業生産指数速報値(前月比予想:+0.8%、6月:+2.3%)
<海外>
・特になし
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