9日の米国市場ダイジェスト:ダウは394ドル安、ボストン連銀総裁の発言受けて利上げへの警戒感強まる
[16/09/10]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
■NY株式:ダウは394ドル安、ボストン連銀総裁の発言受けて利上げへの警戒感強まる
NYダウ ナスダック
終値 :18085.45 終値 :5125.91
前日比:-394.46 前日比:-133.57
始値 :18404.17 始値 :5217.95
高値 :18404.17 高値 :5225.94
安値 :18085.45 安値 :5125.91
9日の米国株式相場は下落。ダウ平均は394.46ドル安の18085.45、ナスダックは133.57ポイント安の5125.91で取引を終了した。ボストン連銀総裁が長期的に低金利を維持することは米経済の過熱に繋がると発言したことで、長期金利が上昇し、売りが先行。原油相場の下落が嫌気されたほか、北朝鮮による核実験で投資家心理が悪化したこともあり、終日軟調推移となった。ダウは390ドルを超す大幅下落となった。セクター別では全面安となり、特に不動産や公益事業の下落が目立った。
住宅建設のホブナニアン・エンタープライズ(HOV)は通期見通しを引き下げ、大幅下落。ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)は昨年発生した食中毒問題で100人超の顧客と和解したものの、軟調推移。化学メーカーのダウ・ケミカル(DOW)とデュポン(DD)は、両社の合併計画を巡る欧州委員会の調査期間が延長される恐れがあると報じられ、ともに売られた。ネット小売りのアマゾン(AMZN)はテニスやラグビーなどのスポーツ放映権の取得を検討していることが明らかとなり、下落した。
来週、12日にブレイナードFRB理事の講演が予定されており、9月の利上げについて何らかの示唆が得られるかに注目したい。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:米国の年内の利上げ観測強まる、ドル続伸103.06円/1.1199ドル
9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、103円06銭まで上昇後、102円54銭まで下落し102円72銭で引けた。通常はハト派として知られるローゼングレン米ボストン連銀総裁(FOMC投票権あり)が「緩やかな引き締めが理にかなう」との見通しを示したため米国の年内利上げ観測が強まりドル買いに拍車がかかったほか、「日銀は、今月下旬の金融政策決定会合で行う緩和策の統括的検証でマイナス金利政策は効果が副作用を上回るとの判断を下す方向で調整に入った」との報道を受けて、日銀の追加利下げ観測が強まり円売りが加速した。
ユーロ・ドルは、1.1271ドルから1.1199ドルまで下落し1.1232ドルで引けた。欧米金利差の拡大観測を受けたユーロ売り、ドル買いが強まった。ユーロ・円は、115円95銭から115円10銭へ下落。ポンド・ドルは、1.3326ドルから1.3240ドルへ下落した。ドル・スイスは、0.9729フランから0.9785フランへ上昇した。
■NY原油:大幅反落で45.88ドル、米利上げ観測強まりドル買いに押される格好
NY原油は大幅反落(NYMEX原油10月限終値:45.88↓1.74)。じりじりと下げ幅を拡げる展開となった。ハト派とみられていたボストン連銀のローゼングレン総裁が、追加の利上げに前向きな姿勢を示したことで、9月の利上げ観測が急浮上。為替市場では、ドルが主要通貨に対して強含む格好となり原油価格を押し下げる格好となった。
また、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが午後八票した米原油の掘削設備(リグ)の稼動数が前週から増加したことも嫌気された。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 15.74ドル -0.110ドル(-0.69%)
モルガン・スタンレー(MS) 31.59ドル -0.435ドル(-1.40%)
ゴールドマン・サックス(GS)168.57ドル -3.050ドル(-1.78%)
インテル(INTC) 35.44ドル -1.000ドル(-2.74%)
アップル(AAPL) 103.13ドル -2.390ドル(-2.27%)
アルファベット(GOOG) 788.48ドル -14.36ドル(-1.79%)
フェイスブック(FB) 127.10ドル -3.170ドル(-2.43%)
キャタピラー(CAT) 80.79ドル -2.750ドル(-3.29%)
アルコア(AA) 9.60ドル -0.520ドル(-5.14%)
ウォルマート(WMT) 70.30ドル -1.530ドル(-2.08%)
スプリント(S) 6.65ドル -0.150ドル(-2.21%)
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