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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い、米GDP改定値を見極め

注目トピックス 市況・概況

今日の欧米市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想したい。米大統領選後の急激なドル高・円安の調整が続くものの、米連邦準備理事会(FRB)の12月利上げ観測を背景としたドル買いが入りやすく、下値の堅い展開となりそうだ。

ドル・円は前週末に一時114円に迫ったものの、週明け以降は利益確定売りなどに押される展開。本日のアジア市場では国内勢の月末に伴うドル売りが観測されたこともあり、一時111円63銭まで下落。11月9日の101円前半から約3週間で10円超も上昇した「トランプ・ラリー」はやや一服感がみられ、調整が強まっているようだ。

ただ、ドル・円の111円台はここまで堅い。ある外為ディーラーは「米12月利上げ観測を背景としたドル買い需要は旺盛で、目先も下げにくい」との見方を示す。今晩の注目材料である22時半発表の米・7-9月期国内総生産(GDP)改定値は上方修正が予想されており、先の外為ディーラーは「悪くなければドル買い」と指摘する。

一方、石油輸出国機構(OPEC)が30日に開催する総会で、減産合意にこぎつけるか注目されている。足元ではイランとイラクが協力になお消極的姿勢を示しており、28日の専門家による事前協議で減産の具体策に関する結論は持ち越された。減産合意が見送られれば、原油価格の下落を背景に株安となり、リスク回避ムードが広がることで、ドル・円の押し下げにつながる可能性がある。

しかし、ある市場筋は「エネルギー消費大国である中国の経済に懸念は後退しており、減産で合意できなくてもそれほど悲観的になる必要はない」との見方を示す。合意見送りでも原油は短期的な下げにとどまるとの見方から、外為市場への影響は限定的との声も少なくないようだ。


【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・10月住宅ローン承認件数(英中銀)(予想:6.50万件、9月:6.29万件)
・19:00 ユーロ圏・11月景況感指数(予想:106.8、10月:106.3)
・22:00 独・11月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.8%、10月:+0.8%)
・22:30 米・7-9月期GDP改定値(前期比年率予想:+3.0%、速報値:+2.9%)
・22:30 カナダ・7-9月期経常収支(予想:-165.0億加ドル、4-6月期:-198.6億加ドル)
・23:00 米・9月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数(前年比予想:+5.20%、8月:+5.13%)
・23:15 ダドリー米NY連銀総裁講演(プエルトリコ経済)
・24:00 米・11月消費者信頼感指数(予想:101.5、10月:98.6)
・02:40 パウエル米FRB理事講演(インディアナ・エコノミック・クラブ)




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