後場に注目すべき3つのポイント〜日経平均は小幅下落、短期的には出遅れている内需系の材料株での値幅取り
[17/11/30]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 市況・概況
30日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は小幅下落、短期的には出遅れている内需系の材料株での値幅取り
・ドル・円は111円97銭、伸び悩み、ユーロ・ドルにらみ
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファナック<6954>
■日経平均は小幅下落、短期的には出遅れている内需系の材料株での値幅取り
日経平均は小幅に下落。21.80円安の22575.40円(出来高概算10億4000万株)で前場の取引を終えた。29日の米国市場ではNYダウが連日で最高値を更新する中、日経平均は22600円を回復して始まった。しかし、これまで相場のリード役であった半導体などハイテクセクターに対する利益確定の流れが広がりをみせており、米国ではフェイスブック 、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット傘下のグーグルの頭文字をとったハイテク4社「FANG」株への売りが強まってきている。世界的なハイテク株への利益確定の流れが重しとなり、こう着感の強い相場展開が続いている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは電気機器が下落率トップだったほか、その他製品、機械、情報通信、精密機器、繊維がさえない。一方で、海運、保険、銀行、鉄鋼など、相対的に出遅れているセクターや内需系に資金がシフトしている。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、東エレク<8035>、安川電<6506>が重しとなる半面、ファーストリテ<9983>が下支えに。
日経平均は引き続き25日線を支持線に、5日線を挟んでのこう着が続いている。22600円処での上値の重さが意識される一方で、上昇する25日線を支持線に下値を切り上げる形状が続いており、煮詰まり感が台頭している。ただし、半導体関連に対する利食いの流れが続くなか、もち合いレンジの突破も期待しづらいところであろう。
後場は日銀のETF買い入れへの思惑からプラス圏を回復してくる可能性がありそうだが、戻り売りスタンスになろう。また、大引けでMSCI定期見直しに伴うリバランス需給が発生するため、このところみられている14時以降の買い戻しとみられる動きも、期待しづらいところか。その他、石油輸出国機構(OPEC)総会が開催されることから、これを見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい。こう着感の強い中、相対的に出遅れている内需系の材料株での値幅取りが有効になりそうである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は111円97銭、伸び悩み、ユーロ・ドルにらみ
30日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み。日本株の反転期待で円売りが強まったが、ユーロ・ドルの上昇基調でドルに下押し圧力がかかったようだ。
ドル・円は、米経済指標の上振れや日経平均株価の反転期待でドル買い・円売りが先行し、一時112円11銭まで値を切り上げた。ただ、ユーロ・ドルは買戻しが強まり、ドルを押し下げる展開となった。
ランチタイムの日経平均先物は小幅安で推移しており、目先の日本株反転を見込んだ円売りが観測される。一方、上海総合指数など中国株は本日も軟調推移が続き、警戒の円買いも入りやすい見通し。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は111円88銭から112円11銭、ユーロ・円は132円54銭から132円94銭、ユーロ・ドルは1.1847ドルから1.1871ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・串カツ田中<3547>やジーンズメイト<7448>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファナック<6954>
■経済指標・要人発言
・ワイトマン独連銀総裁
「経済指標をみる限り、連立協議の難航はマインドに目立った悪影響を及ぼしていない」
・ツアブリュック・スイス国立銀行副総裁
「スイスフランは依然として安全資産買いの圧力を受けやすい」
・原田日銀審議委員
「現行の政策を続ければ賃金・物価ともに上昇局面が現れる」
「QQEは大きな成果を上げており、危険や副作用の指摘は根拠がない」
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・14:00 原田日銀審議委員会見
<海外>
・15:45 スイス・7-9月期GDP(前年比予想:+0.8%、4-6月期:+0.3%)
・16:00 独・10月小売売上高(前月比予想:+0.3%、9月:+0.5%)
<DM>
・日経平均は小幅下落、短期的には出遅れている内需系の材料株での値幅取り
・ドル・円は111円97銭、伸び悩み、ユーロ・ドルにらみ
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファナック<6954>
■日経平均は小幅下落、短期的には出遅れている内需系の材料株での値幅取り
日経平均は小幅に下落。21.80円安の22575.40円(出来高概算10億4000万株)で前場の取引を終えた。29日の米国市場ではNYダウが連日で最高値を更新する中、日経平均は22600円を回復して始まった。しかし、これまで相場のリード役であった半導体などハイテクセクターに対する利益確定の流れが広がりをみせており、米国ではフェイスブック 、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット傘下のグーグルの頭文字をとったハイテク4社「FANG」株への売りが強まってきている。世界的なハイテク株への利益確定の流れが重しとなり、こう着感の強い相場展開が続いている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは電気機器が下落率トップだったほか、その他製品、機械、情報通信、精密機器、繊維がさえない。一方で、海運、保険、銀行、鉄鋼など、相対的に出遅れているセクターや内需系に資金がシフトしている。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、東エレク<8035>、安川電<6506>が重しとなる半面、ファーストリテ<9983>が下支えに。
日経平均は引き続き25日線を支持線に、5日線を挟んでのこう着が続いている。22600円処での上値の重さが意識される一方で、上昇する25日線を支持線に下値を切り上げる形状が続いており、煮詰まり感が台頭している。ただし、半導体関連に対する利食いの流れが続くなか、もち合いレンジの突破も期待しづらいところであろう。
後場は日銀のETF買い入れへの思惑からプラス圏を回復してくる可能性がありそうだが、戻り売りスタンスになろう。また、大引けでMSCI定期見直しに伴うリバランス需給が発生するため、このところみられている14時以降の買い戻しとみられる動きも、期待しづらいところか。その他、石油輸出国機構(OPEC)総会が開催されることから、これを見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい。こう着感の強い中、相対的に出遅れている内需系の材料株での値幅取りが有効になりそうである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は111円97銭、伸び悩み、ユーロ・ドルにらみ
30日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み。日本株の反転期待で円売りが強まったが、ユーロ・ドルの上昇基調でドルに下押し圧力がかかったようだ。
ドル・円は、米経済指標の上振れや日経平均株価の反転期待でドル買い・円売りが先行し、一時112円11銭まで値を切り上げた。ただ、ユーロ・ドルは買戻しが強まり、ドルを押し下げる展開となった。
ランチタイムの日経平均先物は小幅安で推移しており、目先の日本株反転を見込んだ円売りが観測される。一方、上海総合指数など中国株は本日も軟調推移が続き、警戒の円買いも入りやすい見通し。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は111円88銭から112円11銭、ユーロ・円は132円54銭から132円94銭、ユーロ・ドルは1.1847ドルから1.1871ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・串カツ田中<3547>やジーンズメイト<7448>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位はファナック<6954>
■経済指標・要人発言
・ワイトマン独連銀総裁
「経済指標をみる限り、連立協議の難航はマインドに目立った悪影響を及ぼしていない」
・ツアブリュック・スイス国立銀行副総裁
「スイスフランは依然として安全資産買いの圧力を受けやすい」
・原田日銀審議委員
「現行の政策を続ければ賃金・物価ともに上昇局面が現れる」
「QQEは大きな成果を上げており、危険や副作用の指摘は根拠がない」
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・14:00 原田日銀審議委員会見
<海外>
・15:45 スイス・7-9月期GDP(前年比予想:+0.8%、4-6月期:+0.3%)
・16:00 独・10月小売売上高(前月比予想:+0.3%、9月:+0.5%)
<DM>