C&Gシステムズ Research Memo(9):「次の収益源」としてSI事業と3Dプリンタ事業を育成
[14/03/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の展望
(c)次代収益源の育成:SI事業と3Dプリンタ
第3の基本戦略としてC&Gシステムズ<6633>が進めているのが、CAD/CAM事業、金型製造に続く「次の収益源」となる事業だが、主にSI(System Integration)事業と3Dプリンタ事業の2つがある。
●SI事業の育成
まず第1は、現在既に行われている各種のOEM事業(三井ハイテック<6988>製の縦型プロファイル研削盤の中への同社製CAM製品の組み込み、日進工具製の精密微細加工向けに3次元CAM“NS-Micro CAM”の提供、日本ユニシス・エクセソリューションズ製3次元CAD/CAMシステム“CADMeister”へのCAMエンジン提供など)をより安定的なものにすることだ。
さらに現在、工作機械メーカー、工具メーカー、製品メーカー向けに製品カスタマイズ、受託開発、OEM提供などの話が進んでいるが、これらを具現化することが第2弾だ。現在のOEM事業の売上高はまだ年間1億円未満であるが、将来的にはOEM事業の売上高比率を10%まで上げることを目標としている。
●3Dプリンタ事業
次に同社が次代の収益源の可能性として研究開発を進めているのが、3Dプリンタ事業だ。当初同社は、2006年頃から某米国メーカー製の3Dプリンタを仕入れて販売する事業を子会社経由で行っていたが、年間に1〜2台の規模であり全体の業績に与える影響は軽微であった。
しかしここ数年、3Dプリンタブームによる認知度向上や家電量販店でも販売されるような低価格機の登場で市場が一気に拡大しつつある。矢野経済研究所の調査によれば、特に教育系用途、その他工業・研究系、建築系、医療・福祉系用途などの分野で安定した需要が見込まれ、市場が形成されつつあるという。また製造業を中心とした「試作用途」では3Dプリンタの導入が競争力向上のためにも必要不可欠となっている。
このような環境下で同社は、以前からの商社事業(3Dプリンタを販売する)に加えて、CAD/CAM事業で培ってきた開発技術を活かした3Dプリンタ向けの「ソリューション開発・研究」を本格的に開始している。
具体的な研究テーマとして、「3Dプリンタを動作させるSTL(注)データの研究開発」「3次元CADシステムから出力されるSTLデータの不整合部分の自動修正に関する研究」「3Dスキャナ等で取り込んだ膨大な点群からSTLデータを生成する研究(リバースエンジニアリング)」などを行っている。言い換えれば、金型用CAD/CAMメーカーとして長年培ってきた各種プログラムや事業ノウハウを3Dプリンタや関連ソリューションに活かす研究を行っており、これによって新たな付加価値を創造していく計画だ。
会社側はこのようにコメントしている。「3Dプリンタについては、今のところ当社で機械そのものを開発する計画はない。当社が開発しようとしているのは、現有のCAD/CAMソフトウエア開発技術を活かした、『当社ならでは』のソリューションであり、これによりどの分野のモノづくりに貢献できるのかについて、これから絞込みを図っていきたい。」
以上のような同社の中期的戦略は、同社が掲げている「グローバル・ニッチ・トップ」という目標に要約される。すなわち金型用CAD/CAM市場と言う特殊な「ニッチ市場」において、今後はこれらを「グローバル」展開し、世界市場においても「トップ企業」となることが同社の大きな目標である。今後の動向は大いに注目する必要がありそうだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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