エイジア Research Memo(3):全体的にクラウド市場へシフト、パッケージソフト市場では残存者利益を享受へ
[14/03/31]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■会社概要
(2)市場動向と競合シェア
電子メール配信システムの国内市場規模は年間で約120億円となっており、ここ数年は5%前後の安定した成長が続いている。こうしたなかで同社<2352>の市場シェア(2011年)は、パッケージソフト市場で17%とトップシェアとなっており、クラウド市場では3%程度の水準となっている。クラウド市場ではエイケア・システムズ(現エクスペリアン・ジャパン)<未上場>、シナジーマーケティング<3859>、パイプドビッツ<3831>が大手3社となっており、これら大手各社はASPサービスに特化した戦略で売上を伸ばしているものとみられる。最大手となるエクスペリアン・ジャパンの導入顧客数で5,000社を超える水準となっている。
クラウド市場で同社のシェアが低いのは、同市場への参入に出遅れたことが影響している。ただ、ここ数年は前述したようにSaaS型で実績を伸ばしてきており、クラウドサービスの売上伸長率では2012年度まで3年連続で1位となるなど、シェアも拡大してきているものと思われる。
一方、パッケージソフト市場においては、3位だったエクスペリアン・ジャパンが2012年以降、同市場から撤退するなど、全体的にクラウドサービスにシフトする流れとなっており、大規模システムに対応できるのは実質、同社のみとなっている。言わば、残存者利益を享受できる体制が出来上がっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<FA>