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ソーバル Research Memo(6):通期予想は保守的な印象、MCTECと新卒社員の収益貢献で上振れも

注目トピックス 日本株

■2015年2月期業績予想

2015年2月期の業績予想は、連結で売上高6,700百万円(前期比1.1%増)、営業利益540百万円(同4.2%増)、経常利益547百万円(同5.9%増)、当期純利益320百万円(同5.9%増)としている。

売上が微増なのは、エンジニアリング事業において、新卒の戦力化にかかる時間に関して保守的な予想をしていることと、パートナー企業の増加が難しいという前提に基づいている。

しかし、同社<2186>には案件が十分にあり、対応する人員が確保できれば、比例して売上も増加する事業構造になっている。14年2月期は、早いもので3ヶ月で新卒社員が収益貢献できるようになっており、15年2月期においてもそうなった場合には、売上高が上振れる可能性がある。パートナー企業が確保できた場合には、さらに上振れる可能性が高い。

一方、その他事業は堅調な推移が見込まれる。RFID事業は少なくとも、2015年2月期中には電波法改正に伴う置き換え需要が見込めそうである。

また、同社ではRFIDの新製品の開発も進めており、これも収益貢献が期待できそうである。具体的には、4月にiPhone5向けにジャケットタイプのUHF帯リーダ・ライタを開発。これをiPhone5に装着すれば、例えば、飲料水の自動販売機のチェック端末として活用でき、同時にワイヤレス充電も可能になる。この新製品を軸に、ハードやソフトの開発からスマートフォンアプリケーションの開発まで一手に手掛けられることをアピールする狙いがあるようだ。

なお、為替の影響に関しては、円での取引の拡大や、為替予約によって、円安による影響は過去も現在もほとんど同社の業績に影響していない。今後も大きな影響を与える可能性は低いと考えてよいだろう。

一方、利益に関しては、伸び率が今までの業績推移から見て低いのは、6月をメドに東京・大崎に新事業所を開設する予定で、そのための費用を計上したためである。新拠点は、JR山手線大崎駅からほど近い好立地で、同社にとって開発・営業両面の拠点になる予定。同社にとっては、一時的な費用負担となるが、(a)技術者が集まることで開発に弾みが付く、(b)営業も山手線内を拠点に活動しやすくなる、(c)優秀な新卒をより確保しやすくなる、といったメリットが期待できる。社内では、「今後の飛躍に向けた大きな一歩」という位置付けがなされている。

ただ、同社の場合、特に利益面では、上方修正するということが半ばパターン化している。MCTECの収益貢献や、売上の上振れ要因として挙げた新卒社員の早期の収益貢献、パートナー企業の確保、利益率の高い案件の増加などによる売上高営業利益率の上昇などが実現した場合には、利益も上振れる可能性が十分にある。

なお、配当予想に関しては、中間期に1株当たり13円(前期は8円)、期末に13円の計26円とする。予想どおりの着地になった場合、配当性向は35.34%となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)



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