テクマトリックス Research Memo(3):情報基盤事業において「目利き力」「マーケティング力」を発揮
[14/06/23]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■特徴
テクマトリックス<3762>の特徴は母体となった総合商社の持つビジネススキルを継承している点にあり、「目利き力」「マーケティング力」と、現場の社員が現場で体得した「技術力」や「業務知識」の蓄積と言える。
・目利き力とマーケティング力
目利き力とマーケティング力は、情報基盤事業で特に発揮されている。たとえば、同社がトップクラスの国内シェアを持つ負荷分散装置「F5 BIG‐IP」は、米国ワシントン州に本社を持つF5 Networks社が開発した世界でもトップシェアを持つ装置である。1996年創立という比較的歴史の浅い企業ではあるが、同社はいち早く技術力の高さを見抜き、日本での販売に着手している。
また、Palo Alto Network社の次世代ファイアウォール「Palo Alto Networks」も、同社が目利き力とマーケティング力で“発掘”した商品である。ネット上の脅威が拡大していることから、企業からの引き合いが拡大している。
≪「F5 BIG‐IP」≫
企業のウェブサイトなどにアクセスが集中した場合、データの読み取りが遅くなったり、サーバがダウンする可能性がある。この商品は、アクセスが集中した際にもサーバの負荷を分散し、これら障害の発生を防ぐ。アクセスが集中しても「システムを停止させない」「高速通信を持続させる」「攻撃の場合には、未然にそれを防ぐ」機能に優れる。
また、使いやすいGUI(グラフィカルユーザインターフェース)や、アプリケーションテンプレートなど、ネットワークの運用支援機能、システム状況が把握できる機能、アプリケーションごとに異なる管理者権限設定ができる運用管理機能も充実している。
≪「Palo Alto Networks」≫
P2P型ファイル共有ソフト、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)など、コミュニケーション用の新しいアプリケーションの利用による内部からの情報漏洩は、従来のファイアウォールでは十分に防ぐことができない。同商品は、防御手法を根本から見直したことによって、これらアプリケーションを含めた1,200以上のアプリケーションの社内における利用状況をチェックすることができる。
また、単にウェブ上の脅威を防止するだけでなく、システムを通過するアプリケーションの全トラフィックをパソコン画面上に表示し、可視化できる。さらに、個別のアプリケーションがどの程度利用されているか、どのユーザーが利用しているか、といったことも詳細に把握できる。これらの機能によって、外部からの攻撃と内部からの情報流出を効果的に監視、防御することができる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤邦光)
<FA>