愛知銀行 Research Memo(3):貸出金残高のうち地元の愛知県内向けが約90%を占める
[14/07/10]
提供元:株式会社フィスコ
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■会社概要
(2)事業概要
愛知銀行<8527>は愛知県を基盤とした有力地銀(第2地銀)の一角として、地元の中小企業及び個人向け取引を主力としている。店舗数は2014年3月末で106店であるが、そのうち愛知県が97店(うち名古屋市47店)、岐阜県4店、三重県2店、静岡県1店、東京・大阪2店を展開しており、愛知県が大半を占めている。
2014年3月末の預金残高は2兆5,953億円(愛知県内シェア7.5%)、貸出金残高は1兆6,396億円(同シェア8.8%)となっている。過去10年間の残高推移で見ると、徹底した地域密着路線のもとで、預金、貸出金ともに着実に拡大してきた。
なお、貸出金残高のうち、中小企業向けが60.0%、個人向けが25.3%であり、両方を合わせて85.3%を占めているところに特徴がある。また、約90.0%が地元の愛知県内への貸出となっている。
貸出先の業種構成は、製造業が18.5%と最も多く、次いで卸売業・小売業が17.1%、不動産業・物品賃貸業が15.0%と3業種で約半分となっている。そのうち、不動産業向けは、地元の富裕層(地主)向けの不動産活用ローン(賃貸アパート等)が多く、貸出先は小口分散されている。また、住宅ローン残高は4,621億円(28,405件)と、貸出金残高の28.2%を占めており、地域金融機関として適度にバランスのとれた構成と言えよう。
なお、同行は4つの連結子会社を保有しており、連結ベースの経常収益(一般の事業会社の売上高に相当)は、同行による「銀行業」のほかに、「リース業」、「その他」の3つのセグメントに分類されている。しかし、銀行業が経常収益の約88.2%、経常利益(調整前)の約93.1%を占めており、ほとんどの収益は銀行業が稼ぎ出している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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