インテリックス<8940> リノベーション内装工事の請負で月間100 件の受注規模を目指す
[14/09/07]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』9月4日放送において、インテリックス<8940>を取り上げている。主な内容は以下の通り。
■会社概要
中古マンションをリノベーション(再生) してから販売するリノベーションマンション事業の先駆け的企業で、首都圏を中心に事業を展開中。リノベーション内装工事請負事業も強化している。
■事業概要
事業セグメントとしては、中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業) とその他不動産事業とに区分されているが、直近4 期間の事業セグメント別の売上高、粗利益の推移を見てもわかるとおり、全体の8 〜 9 割程度を中古マンション再生流通事業で占める。
■中古マンション再生流通事業
事業の流れを簡単に説明すると、まず、不動産仲介会社から入ってくる中古マンションの売却物件情報のなかから、採算の見込める良質な物件を仕入れ、その後、最適なリノベーション(再生) プランを作成し、子会社のインテリックス空間設計で設計・内装工事を施した上で、再度、不動産仲介会社を通じて販売する流れとなる。
仕入販売先に関しては大手不動産仲介会社のほか、各地域の不動産仲介会社が主となるが、市場のトレンド・ニーズなどを把握するため、一部は子会社のインテリックス住宅販売を通じて最終顧客に販売している。また、内装工事に関しては、30 〜 40 社の下請け会社に発注を行っている。
■販売エリアや価格
販売エリアは首都圏を中心に展開している。エリア別構成比で見ると、東京23 区内と神奈川県で全体の70% 超を占めており、居住エリアとして人気の高い地域を中心に展開しているのが特徴だ。また、同社が取り扱う中古マンションの平均築年数は約20 年で、仕入価格の平均は14 〜 15 百万円、リノベーション後にリノヴェックスマンションとして販売する平均価格は21 〜 22 百万円となっている。
■リノヴェックスマンションの販売件数や利益率
ここ数年の同社のリノヴェックスマンション販売戸数は年間1,100 戸強で推移している。直近のピークである1,504 戸(2008 年5 月期) の水準にはまだ届かないが、堅調に推移していると言える。
また、リノヴェックスマンション販売事業における粗利益率の推移については、販売件数の増減との相関性は低く、その時の需給バランスの影響を強く受ける傾向にある。これは同社が、一定期間を過ぎても売れない物件に関しては、価格を下げてでも売り切ってしまうことを基本方針にしているためだ。こうした身軽な経営判断ができるのも、仕入から販売までの事業期間が3 〜 4 ヶ月と短く、物件を多くこなすことができるためである。
■同社の強み
同社の強みは、第1 に、採算が見込める優良物件を迅速に仕入れる体制を構築していることが挙げられる。同社の場合、毎月1,200 〜 1,300 件ペースで不動産仲介会社から送られてくる売却物件情報に関して、1 〜 2 日の間で現場の状況を確認し、最終的に仕入れるかどうかの判断を行っている。現場サイドに大半の決定権を委ねているためできることだが、通常、大手不動産会社であれば1 週間程度の時間がかかると言われている。同じタイミングで売却物件情報が流れたとしても、同社の意思決定スピードが速いため、同業他社よりも良い物件を仕入れる可能性が高くなる。
こうして絞り込まれた物件を月当たり90 〜 100 件ペースで仕入れ、リノヴェックスマンションとして販売していることになる。また、物件の仕入から施工、販売までの事業期間が3 〜 4 ヶ月と短いことも強みとなっている。短い事業期間によって、市況変動リスクを軽減することが可能となる。
■今後の成長戦略
今後の成長戦略としては、リノヴェックスマンションの事業エリア拡大と、事業ポートフォリオの多様化をテーマとして掲げている。
事業エリアの拡大では、首都圏以外の地方主要都市への展開を拡充していく。2013 年に札幌、大阪、2014 年2 月に福岡に支店を開設したほか、今4 月には名古屋に支店準備室を設置し、主要4 都市で営業拠点を整備した。当第3 四半期(2013 年12 月-2014 年2 月)の販売件数に占める首都圏以外の比率は4.1% (前年同期2.7%) とまだ低い水準だが、仕入ベースで見ると10.5% (同3.1%) まで上昇しており、今後もこうした地方都市の比率は着実に上昇していくものと予想される。
■成長戦略(事業ポートフォリオの多様化)
事業ポートフォリオの多様化としては、リノベーション内装工事請負事業のほか新築分譲マンション事業、賃貸アセット事業などに取り組んでいる。このうち、新築分譲マンション事業に関しては建築コストの上昇により、事業リスクが高まっていることから、現在手掛けている横浜のプロジェクトを除いて、当面は様子見のスタンスとなっている。なお、横浜プロジェクトは現在、既存建物の解体工事を行っており、販売時期は2016 年5 月期となる予定。売上高としては1,400 〜 1,500 百万円が見込まれる。また、賃貸アセット事業に関しても投資利回りが一定以上見込める物件でなければ取得しない方針であり、当面は様子見のスタンスとなる。
■注目されるのはリノベーション内装工事の請負事業
こうしたなかで、注目されるのはリノベーション内装工事の請負事業となる。他社リノベーション物件における設計施工の請負とアフターサービス保証を子会社のインテリックス空間設計で行い、2 〜 3 年内に月間100 件の受注規模を目指している。売上高に換算すると月商で300 百万円程度となる見通しだ。リノヴェックスマンションの設計施工に関しては、月100 件程度を現状こなしていることから、外部請負を加えると約2 倍の事業規模に拡大することになる。このため、同社では下請け企業の発掘・育成とともに設計部隊の人員増強などの体制整備を今後進めていく予定となっている。
■他社との協業について
同社は2013 年11 月にパナホーム<1924> の子会社であるパナホームリフォームと業務提携を結び、リノベーションにおける協業を発表した。スキームとしては、インテリックスが物件を選定し、パナホームリフォームがその物件を取得、設計・内装工事から販売、アフターサービス保証までを提携して進める。対象物件は首都圏におけるフルリノベーション物件で、高額物件が中心となる。今回の協業ではパナソニックの持つブランド力、資金力とインテリックスの持つ物件査定能力、内装施工能力、販売力を合わせることでのシナジー効果が期待される。既に2 件の物件が動き始めており、今後の動向が注目されよう。
ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送
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■会社概要
中古マンションをリノベーション(再生) してから販売するリノベーションマンション事業の先駆け的企業で、首都圏を中心に事業を展開中。リノベーション内装工事請負事業も強化している。
■事業概要
事業セグメントとしては、中古マンション再生流通事業(リノヴェックスマンション事業) とその他不動産事業とに区分されているが、直近4 期間の事業セグメント別の売上高、粗利益の推移を見てもわかるとおり、全体の8 〜 9 割程度を中古マンション再生流通事業で占める。
■中古マンション再生流通事業
事業の流れを簡単に説明すると、まず、不動産仲介会社から入ってくる中古マンションの売却物件情報のなかから、採算の見込める良質な物件を仕入れ、その後、最適なリノベーション(再生) プランを作成し、子会社のインテリックス空間設計で設計・内装工事を施した上で、再度、不動産仲介会社を通じて販売する流れとなる。
仕入販売先に関しては大手不動産仲介会社のほか、各地域の不動産仲介会社が主となるが、市場のトレンド・ニーズなどを把握するため、一部は子会社のインテリックス住宅販売を通じて最終顧客に販売している。また、内装工事に関しては、30 〜 40 社の下請け会社に発注を行っている。
■販売エリアや価格
販売エリアは首都圏を中心に展開している。エリア別構成比で見ると、東京23 区内と神奈川県で全体の70% 超を占めており、居住エリアとして人気の高い地域を中心に展開しているのが特徴だ。また、同社が取り扱う中古マンションの平均築年数は約20 年で、仕入価格の平均は14 〜 15 百万円、リノベーション後にリノヴェックスマンションとして販売する平均価格は21 〜 22 百万円となっている。
■リノヴェックスマンションの販売件数や利益率
ここ数年の同社のリノヴェックスマンション販売戸数は年間1,100 戸強で推移している。直近のピークである1,504 戸(2008 年5 月期) の水準にはまだ届かないが、堅調に推移していると言える。
また、リノヴェックスマンション販売事業における粗利益率の推移については、販売件数の増減との相関性は低く、その時の需給バランスの影響を強く受ける傾向にある。これは同社が、一定期間を過ぎても売れない物件に関しては、価格を下げてでも売り切ってしまうことを基本方針にしているためだ。こうした身軽な経営判断ができるのも、仕入から販売までの事業期間が3 〜 4 ヶ月と短く、物件を多くこなすことができるためである。
■同社の強み
同社の強みは、第1 に、採算が見込める優良物件を迅速に仕入れる体制を構築していることが挙げられる。同社の場合、毎月1,200 〜 1,300 件ペースで不動産仲介会社から送られてくる売却物件情報に関して、1 〜 2 日の間で現場の状況を確認し、最終的に仕入れるかどうかの判断を行っている。現場サイドに大半の決定権を委ねているためできることだが、通常、大手不動産会社であれば1 週間程度の時間がかかると言われている。同じタイミングで売却物件情報が流れたとしても、同社の意思決定スピードが速いため、同業他社よりも良い物件を仕入れる可能性が高くなる。
こうして絞り込まれた物件を月当たり90 〜 100 件ペースで仕入れ、リノヴェックスマンションとして販売していることになる。また、物件の仕入から施工、販売までの事業期間が3 〜 4 ヶ月と短いことも強みとなっている。短い事業期間によって、市況変動リスクを軽減することが可能となる。
■今後の成長戦略
今後の成長戦略としては、リノヴェックスマンションの事業エリア拡大と、事業ポートフォリオの多様化をテーマとして掲げている。
事業エリアの拡大では、首都圏以外の地方主要都市への展開を拡充していく。2013 年に札幌、大阪、2014 年2 月に福岡に支店を開設したほか、今4 月には名古屋に支店準備室を設置し、主要4 都市で営業拠点を整備した。当第3 四半期(2013 年12 月-2014 年2 月)の販売件数に占める首都圏以外の比率は4.1% (前年同期2.7%) とまだ低い水準だが、仕入ベースで見ると10.5% (同3.1%) まで上昇しており、今後もこうした地方都市の比率は着実に上昇していくものと予想される。
■成長戦略(事業ポートフォリオの多様化)
事業ポートフォリオの多様化としては、リノベーション内装工事請負事業のほか新築分譲マンション事業、賃貸アセット事業などに取り組んでいる。このうち、新築分譲マンション事業に関しては建築コストの上昇により、事業リスクが高まっていることから、現在手掛けている横浜のプロジェクトを除いて、当面は様子見のスタンスとなっている。なお、横浜プロジェクトは現在、既存建物の解体工事を行っており、販売時期は2016 年5 月期となる予定。売上高としては1,400 〜 1,500 百万円が見込まれる。また、賃貸アセット事業に関しても投資利回りが一定以上見込める物件でなければ取得しない方針であり、当面は様子見のスタンスとなる。
■注目されるのはリノベーション内装工事の請負事業
こうしたなかで、注目されるのはリノベーション内装工事の請負事業となる。他社リノベーション物件における設計施工の請負とアフターサービス保証を子会社のインテリックス空間設計で行い、2 〜 3 年内に月間100 件の受注規模を目指している。売上高に換算すると月商で300 百万円程度となる見通しだ。リノヴェックスマンションの設計施工に関しては、月100 件程度を現状こなしていることから、外部請負を加えると約2 倍の事業規模に拡大することになる。このため、同社では下請け企業の発掘・育成とともに設計部隊の人員増強などの体制整備を今後進めていく予定となっている。
■他社との協業について
同社は2013 年11 月にパナホーム<1924> の子会社であるパナホームリフォームと業務提携を結び、リノベーションにおける協業を発表した。スキームとしては、インテリックスが物件を選定し、パナホームリフォームがその物件を取得、設計・内装工事から販売、アフターサービス保証までを提携して進める。対象物件は首都圏におけるフルリノベーション物件で、高額物件が中心となる。今回の協業ではパナソニックの持つブランド力、資金力とインテリックスの持つ物件査定能力、内装施工能力、販売力を合わせることでのシナジー効果が期待される。既に2 件の物件が動き始めており、今後の動向が注目されよう。
ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送
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