注目銘柄ダイジェスト(前場):平和不動産、楽天、神戸製鋼所など
[14/09/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
平和不動産<8803>:1725円(前日比+85円)
急反発。先週末に日経平均の定期入れ替えが発表されたが、5年ぶりに該当銘柄はゼロとなっている。除外候補銘柄と位置づけられていた同社には、買い安心感が強まる状況と観測される。同様に古河機金<5715>などにも買いが先行している。一方、採用候補と位置づけられていた楽天<4755>、長谷工<1808>、NTT都市<8933>、ヤマハ発<7272>、JAL<9201>などは軒並み売りが先行。
楽天<4755>:1272円(同-53円)
大幅に4日続落。米国のネット通販サイト運営企業の買収で最終調整に入ったと報じられている。買収額は1000億円超の見通しとされている。海外展開の加速化といった戦略に沿ったもので、シナジー効果への期待も持てるといった見方はあるようだ。ただ、収益貢献額や時期など不透明要素も多く、米大手企業の地盤も強固と見られることから、大型投資に対する警戒感がまずは先行する状況とみられる。なお、本日は日経平均への採用見送りなどもマイナス材料に。
神戸製鋼所<5406>:176円(同+5円)
反発。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も145円から210円に引き上げている。在庫循環の上昇や鉄スクラップ価格の上昇が短期的な株価の押し上げ要因につながるとの見方。また、自動車の軽量化に寄与する高張力鋼板とアルミの双方を持つ、世界でも稀有な存在という成長ポテンシャルは長期的な株価の上昇材料になると指摘している。
市光工業<7244>:247円(同+50円)
ストップ高。自動運転車関連の低位材料株として、関心の高まる展開になっているようだ。同社が提案している「オムニアイズコンセプト」は、走行環境適応先進ヘッドランプシステムや、先進リアランプシステムに加えて、複数のカメラを統合制御して、全方位の視界に潜む危険をドライバーに知らせる全方位視認システムとなっている。直近でルネサス<6723>が急伸したことから、関心を集める形となってきているようだ。
シンフォニアテクノロジー<6507>:166円(同+8円)
買い優勢。燃料電池車の基本性能や耐久性などを評価する試験装置を開発へと報じられている。電気自動車用の試験装置では国内トップシェアを握っているが、燃料電池車用でも他社に先行する計画のようだ。水素ステーションを中心に燃料電池車をテーマ物色する流れが強い中、関連銘柄として注目度が高まる状況となっている。
小糸製作所<7276>:2836円(同-60円)
続落。みずほ証券では投資判断を「買い」から「中立」に格下げ、弱材料視される格好になっている。買い推奨の根拠としていたLEDヘッドランプの採算改善、北米の利益回復などが顕在化、これに伴って株価も大幅に上昇しており、割安感は後退したとの判断。業績拡大期ではあるものの、来期の利益水準を考慮しても株価は妥当水準と捉えているようだ。
カナモト<9678>:4295円(同-440円)
急落。先週末に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は128億円で前年同期比52.4%増と大幅増益になり、5-7月期では同65.2%増と一段と増益率が拡大する状況にもなっている。ただ、建設工事の需要拡大、それに伴うレンタル需要の拡大は相当程度織り込まれており、いったんは出尽し感からの利益確定の動きが優勢になっているようだ。なお、UBSでは投資判断「バイ」継続で、目標株価を4300円から5300円に引き上げているもよう。
テクノホライゾ<6629>:306円(同+80円)
ストップ高。4日に、子会社のエルモ社が10月14日から学校や教育機関向けに「次世代型教育用無線アクセスポイント(インタラクティブ・コミュニケーション・ボックス、愛称:「つながるもん」)を発売すると発表したことが、引き続き材料視されている。タブレット端末の画面を大型テレビやプロジェクターにワイヤレス伝送し、先生が教室内を自由に動きながら操作できるようになるもようで関心が高まっている。
アスカネット<2438>:11010円(同+1490円)
ストップ高。10月7日から11日まで「幕張メッセ」で開催される「CEATEC JAPAN 2014」に出展すると発表したことが買い材料視されている。AIプレート導入企業が、自社試作の空中ディスプレイを展示する見込み。同社は空中ディスプレイの実用化を目指し研究を行っており、空中ディスプレイを実現するのがAIプレートで、他に類のない革新的かつ独創に富んだ技術と。
REMIX<3825>:580円(同+60円)
急伸。日本ロジテック協同組合との間で、省電力事業に関する業務提携基本契約を締結すると発表したことが材料視されている。同社は日本ロジテック協同組合の電力共同購買事業における組合員の募集に協力するほか、組合員に対して省電力コンサルティングを実施すると。同時に、日本新電力社に対して、第三者割当増資を実施するとも発表している。
C&GSYS<6633>:585円(同+32円)
買い先行。リコー<7752>やキヤノン<7751>など、国内精密大手が3Dプリンター事業に参入すると報じられたことを受けて、3Dプリンター関連の一角として物色が波及しているようだ。精密大手はプリンター事業で培った技術を生かし、複雑な形をした部品の量産にも使える装置を開発すると。3Dプリンターの市場規模は2013年に約30億ドル(約3200億円)だったが、20年には約7倍に膨らむとの予測も伝わり、市場拡大による恩恵に期待感も。
医学生物<4557>:ストップ高買い気配
ストップ高買い気配。デングウイルスに対して中和活性を有する、完全ヒト型抗デングウイルス抗体の開発に成功したと発表したことが材料視されている。開発に成功した抗体はヒト由来で副作用が少なく、実証実験を実施したマウスからも副作用と見られる現象は確認できなかったもよう。今後はデング熱の治療薬の開発に乗り出す方針で、デング熱の被害が拡大する中で関心が高まっている。
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