キャリアリンク Research Memo(7):キャリアアップ支援制度や正社員化などの整備を進めて人材を確保
[14/10/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■成長戦略
キャリアリンク<6070>では中期目標として2017年2月期に売上高20,000百万円、経常利益率6%の達成を目指していく方針だ。
主力事業であるBPO関連事業の成長により、安定的な収益基盤の取引拡大が今後とも予想されることから、前期から今期への売上高20%増の成長トレンドは来期以降も継続することが見込まれるため、マイナンバー関連需要を取り込むことができれば売上高20,000百万円の達成はより確かなものとなるだろう。
現在、想定されているスケジュールとしては、まず2015年10月より法人及び個人番号の通知が開始される。通知方法としては、新たな共通番号が記載された「通知カード」を法人、個人宛に送付するため、関連業務としてはコールセンター業務や郵送業務などが発生することになる。また、関連する省庁(厚生労働省、国税庁など)や、地方公共団体においても、マイナンバー制度※1に対応するため、様々な業務が発生することになる。
※1マイナンバー制度・・・健康保険や年金、納税など現在は個別に割り当てられている個人の識別番号を一本化することにより、事務作業の効率化や利便性向上といったメリットがある。共通番号制度とも呼ばれる。
2017年1月には情報ネットワーク提供システム「マイポータル※2」の運用も開始される予定となっており、同システムの構築・運用テストの際には、データ確認作業などの関連業務も発生する。
※2マイポータル・・・行政機関がマイナンバー(個人番号)の付いた自分の情報をいつ、どことやりとりしたのか確認できるほか、行政機関が保有する自分に関する情報や行政機関から自分に対しての必要なお知らせ情報等を自宅のパソコンなどから確認できるネットワークシステム。例えば、各種社会保険料の支払金額や確定申告等を行う際に参考となる情報の入手などが行えるようになる。
同社では、人材派遣、請負ともにさまざまなBPO関連案件を受注してきた実績を強みに、大手BPO事業者と協業しながら、官公庁や地方自治体、外郭団体、金融機関、システムインテグレーター(SIer)等からの受注獲得に取り込んでいく方針だ。業績面への貢献時期としては、2016年2月期の第3四半期以降になるものと予想され、同社の収益拡大も加速化していくことが予想される。
その他、同社では今後の成長を進めていくうえで、下表の取り組みを推進していく。特に、重要なのは今後増大する需要に対応して、いかに人材を確保していくかという点にあるが、同社では派遣スタッフに対するキャリアアップ支援制度の充実や正社員化、あるいは働きやすい環境づくりなどの整備を進めていくことで人材の育成、並びに確保を進めていく考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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