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G-7 ホールディングス Research Memo(2):四半期業績ベースでは増収増益、足元では回復傾向

注目トピックス 日本株

■決算動向

(1)2015年3月期第2四半期累計業績について

11月4日付で発表されたG-7ホールディングス<7508>の2015年3月期の第2四半期累計(2014年4-9月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.8%増の42,092百万円、営業利益が同35.7%減の645百万円、経常利益が同26.3%減の805百万円、四半期純利益が同30.2%減の427百万円と増収減益決算となった。消費増税の反動でオートバックス・車関連事業を中心に第1四半期の業績が落ち込んだことが主因だが、四半期ベースで見ると第2四半期(7-9月)は売上高が前年同期比4.2%増、営業利益が同3.9%増と2四半期ぶりに増収増益に転じており、足元では回復傾向となっている。事業別の動向は以下のとおり。

○オートバックス・車関連事業
オートバックス・車関連事業は、国内オートバックスやBPセンターなどを運営するG-7・オート・サービスと、バイクセブンを運営するG-7モータース、マレーシアでオートバックスやバイクセブンを運営するG7リテールマレーシアで構成される。売上高構成比ではG-7・オート・サービスが全体の約9割を占めている。

当第2四半期累計の売上高は前年同期比5.3%減の15,021百万円、営業利益は同91.7%減の31百万円となった。消費増税引き上げ前の駆け込み需要の反動で、第1四半期(4-6月)の売上高が前年同期比10.5%減の6,892百万円、営業損失が106百万円(前年同期は217百万円の利益)と大きく落ち込んだことが響いた。四半期別で見ると、第2四半期(7-9月)もタイヤ販売の低迷が影響して売上高は同0.4%減の8,129百万円、営業利益は同17.4%減の137百万円と減収減益が続いているが、第1四半期比では改善している。

オートバックスのカテゴリー別売上状況を見ると、タイヤが前年同期比約9%減、ホイールが約13%減、カーエレクトロニクスが約16%減、アクセサリーが約8%減、サービス(車検、板金・塗装等)が約5%減とすべてのカテゴリーで減収となった。また、バイクセブンの売上高も4%減と低調に推移した。

マレーシアで2012年にオートバックス事業(現在2店舗)、2013年にバイクセブン事業(1店舗)を開始しており、売上規模としては全体の1%弱と小さいものの、前年同期比で2ケタ増収と順調に伸びている。オートバックス事業に関してはメンテナンスの需要が増加する一方で、カー用品の販売が当初想定よりも苦戦している状況だが、バイクセブンは豊富な商品ラインナップによりシンガポールから同業者が買い付けに来るほどの盛況ぶりが続いている。

減益要因としては、増税の反動にともなう減収により、売上構成比の高かったカー用品の比率が減少し、カー用品に比べて利益率の低い車販売の売上比率が増加したことが挙げられる。

出店状況に関しては、国内にオートバックスを2店舗(千葉県)、バイクセブンを1店舗(千葉県)出店した。

○業務スーパー・こだわり食品事業
業務スーパー・こだわり食品事業は、業務スーパーを運営するG-7スーパーマートと、こだわり食品などを手掛けるG-7食品システムで構成される。売上高構成比はG-7スーパーマートが全体の約9割を占めている。

当第2四半期累計売上高は前年同期比7.0%増の25,681百万円、営業利益は同11.1%減の635百万円となった。四半期別で見ると、第1四半期の売上高が前年同期比6.1%増、営業利益が19.2%減となったのに対して、第2四半期は売上高が7.8%増、営業利益が1.2%増と増収増益に転じている。

事業別で見ると、業務スーパー事業に関しては売上高が前年同期比7%増、営業利益が同15%減となった。消費増税や円安の影響で食材価格の値上げが進み、消費者の節約志向が高まるなかで、「品質のよい商品をリーズナブルな価格で提供する」業務スーパーは業界のなかでも堅調に推移したと言えよう。既存店舗売上高が前年同期比プラスで推移したほか、新規出店数も7店舗(北海道3店舗、千葉、兵庫、神奈川、埼玉各1店舗)となり、売上増に貢献した格好だ。

一方で減益要因となったのは、新規出店費用の増加(前年同期は4店舗の出店)や小麦粉・乳製品類を中心とした仕入価格の上昇、光熱費の増加などが挙げられる。

G-7食品システムの売上高は前年同期比6%増、営業利益は10%減となった。売上高の約7割を占めるこだわり食品事業に関しては、新規顧客開拓、並びに新商材の発掘を積極推進した効果により、売上高が前年同期比13%増、営業利益が同46%増と好調に推移した。増収の大半は新規顧客開拓効果によるものだが、既存顧客向けに関しても1.3%増と堅調に推移している。

こだわり食品事業が好調に推移するなかで減益要因となったのは、2011年以降子会社化した上野食品、コールドファミリー(いずれも前期にG-7食品システムが吸収合併)事業の収益が悪化したことが主因となっている。旧上野食品の事業に関してはここ数年、新製品の投入がないこと、旧コールドファミリーの事業も冷凍食品の売上が伸び悩んでいることが要因で、今後の経営課題となっている。

○その他事業
その他事業は農産物直販所、めぐみの郷を運営するG-7アグリジャパンのほか、レストラン事業やリユース事業、ダイソー<4046>事業、不動産賃貸事業など複数の事業を展開するG-7デベロップメント、海外事業を担うG-7インターナショナル(マレーシアのオートバックス・バイクセブン事業除く)他で構成されている。

当第2四半期累計の売上高は前年同期比5.9%減の1,390百万円、営業損失は57百万円(前年同期は営業損失0百万円)となった。「めぐみの郷」に関しては新規出店がなかったものの、天候不順などの影響による野菜価格の上昇などもあって、売上高が堅調に推移、損益も着実に改善傾向となっている。

一方で、消費増税の影響によるレストラン事業やリユース事業の低迷で、G-7デベロップメントの収益が悪化したほか、海外市場開拓による人件費等が増加したため、営業損失が拡大する格好となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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