アクセル Research Memo(7):医療機器、建設機械、産業機器向けの新規顧客開拓を進める方針
[14/12/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績目標と成長戦略
(2)その他市場向けの取り組み
アクセル<6730>の遊技機器市場以外の組み込み機器用グラフィックスLSIの売上高はここ数年、年間200百万円前後と伸び悩んでいるが、安定的に収益を確保している。医療機器や建設機械、デジタルサイネージなどの産業機器に搭載されており、それぞれのアプリケーションの市場規模も小さいことから、売上高を一気に引き上げることは難しい。ただ、一度採用されると長期安定的に採用されるため、着実に新規顧客の開拓を進めていく方針となっている。現在は次世代製品となる「AG903」の開発中で、2016年3月期中に発売し、2017年3月からの本格量産を予定している。中期計画では、ほぼ現状並みの売上高を見込んでいる。
一方、子会社のニューゾーンで取り組んできたデジタル簡易無線機向けLSIに関しては、市場環境の変化や事業の効率性を鑑み、12月にアクセルが事業承継し、ニューゾーンに関しては2015年3月の解散が決定している(業績への影響は軽微)。
デジタル簡易無線システムは、主に河川における水量監視システムや駐車場監視システムなどM2M※用途での顧客開拓を目指してきたが、PHSやWi-Fiなど他の無線通信方式の台頭などもあって、事業化が進んでいないのが現状となっている。今後も顧客開拓を継続する方向に変わりないものの、中期計画の売上高としては含まれていない。
※M2M:Machine to Machineの略で、機械によるデータ通信を人間の手を介さずに行うことをコンセプトとして有する機器群を意味する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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