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システムインテグレータ Research Memo(7):ECサイトと実店舗の商品・在庫データの一元管理を実現

注目トピックス 日本株

■今後の見通し

(2)「SOCS」のサービス概要について

「SOCS」のサービスの概要は、メーカーや小売企業が販売チャネルとして構築している複数のECサイトやリアル店舗における商品・在庫データの一元管理を実現することに加えて、顧客企業の最終的な目標である「売上高拡大」を実現していくうえで必要となる分析ツールを実装していることにある。商品在庫の一元管理システムは既に市場でも出始めているが、分析機能まで実装したサービスを提供するのはシステムインテグレータ<3826>が初めてとなる。

通常、ECサイトでの在庫管理は、個々のECサイトごとでしか管理されておらず、リアル店舗との連携もされていないことから、在庫の最適化が課題となっていた。また、ECサイトやモールでの商品登録や在庫情報の更新も、従来は、個々に作業する必要があったが、「SOCS」では一括して行うことが可能となり、担当者の作業効率の大幅改善を可能としている。このように、個々のECサイトや業務システムとのデータ連携をシームレスに実現するツールとして、アプレッソのEAIツール「DataSpider Servista」を採用、標準エンジンとして搭載した。

また、分析機能としてはECサイトやリアル店舗ごとの受注・売上データを店舗別や商品別、顧客別など様々な角度で集計・分析を実現可能としたほか、ECサイトで実施した販促施策などの詳細な効果分析を可能とするだけでなく、「売上高拡大」につなげていくために必要な分析アウトプットをテンプレートとして用意するなど、実際の運用時における使い勝手までを考えたサービス機能を実装している。分析ツールとしてはウイングアーク1stの「Dr.Sum EA」「MotionBoard」を採用、標準エンジンとして搭載している。

もちろん、「SOCS」のサービスと同社の既存サービスである「SI Web Shopping」や「モバポタ」のサービスを連携することも可能となっており、オムニチャネル領域における同社の提供サービスメニューは「SOCS」のサービス開始によって大きく広がることになる。「SOCS」はクラウドサービスとして提供するため、収益の貢献ペースとしては顧客数の増加に伴って、着実に積み上がっていく格好となる。販売計画としてはサービス開始以降、1年間で顧客数30社、売上高20百万円、3年間累計で顧客数200社、売上高250百万円を見込んでいる。また、「SI Web Shopping」「モバポタ」も含めたオムニチャネル関連ビジネス全体では3年間累計で約5,000百万円の売上高を見込んでいる。

同社では中期戦略として、収益の成長と同時に安定性を高めていくために、ストック型ビジネスの強化を進めている。ストック型ビジネスの売上構成比としては2014年2月期に13.3%だったが、これを中期的には20%まで高めていきたい考えで、「SOCS」のサービス開始によってストック型ビジネスの売上構成比も今後、上昇していくことが予想される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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