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シュッピン Research Memo(10):観光立国の政策でインバウンド観光客は増加し成長が続く見通し

注目トピックス 日本株
■財務分析と業績動向

(3)2015年3月下期以降の業績の考え方

上期に見られた消費増税の反動減は7月−9月期で完全に解消し、月次売上高の前年同月比伸び率が加速してきている状況だ。円安の影響でインバウンド客の売上高も好調が続いており、業績面での不安要素は小さいとみられる。

すでに好評を博しているワンプライス買取の対象商品拡充に加えて、前述したように、9月からカメラ事業において「先取交換」サービスを開始した。これにより消費者が中古品を手放しやすい環境(すなわち、新品に買い替えやすい環境)が一段と整い、シュッピン<3179>の新品を中心にした売り上げ増加に貢献するものと期待される。

eコマースの生命線ともいえるサイトについても内容充実を図っている。社員によるブログの活用は軌道に乗ってきたが、今下期は「超高画質商品紹介画像」の充実を図る予定だ。これは超高画質で内部のメカニズムなどを見たいユーザーが多い時計事業からのスタートとなる予定だ。

具体的な売上計画としては第3四半期を前年同期比19.1%増、第4四半期を同4.6%増と計画している。4Qは2014年3月の駆け込み需要が非常な高水準だったために、その影響で伸び率が減少するが、それでも前年同期比プラスの達成に自信を見せている。

2016年3月期以降も成長が続くという方向性には変化がないと弊社ではみている。同社が目指すカメラ30,000百万円、時計10,000百万円という売上規模の水準は、それぞれの市場規模や類似企業の業容などから判断して、通過点に過ぎない水準というのが弊社の判断だ。加えて今第2四半期に突然存在感を増したインバウンド観光客の需要などは、観光立国という政策にも支えられて、東京オリンピックの2020年に向けて右肩上がりで推移することも十分期待できよう。その意味では、インバウンド客の取り込みに対する今後の同社の取り組みが注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)




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