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ソフトクリエイトHD Research Memo(5):レディメイドのワークフローソフトウエア拡販で高収益を維持

注目トピックス 日本株

■事業の詳細と2015年3月期の第2四半期の状況

(2)システムインテグレーション(SI)事業

(A)事業の詳細
ソフトクリエイトホールディングス<3371>のSI事業は回線ネットワーク(NW)の構築と、自社開発ソフトの販売の2つに大きく分けられる。2014年3月期上半期(2013年9月末)までは受託開発という、いわばSIビジネスの典型的な業務も手掛けていたが、現在はこの分野からは撤退している。

同社のSI事業における基本姿勢はカスタマイズの要素を排除し、レディメイドのままで役務・商品(ソフト)を提供するというものだ。NW構築においても、自社ソフトや他社ソフトをありのままで活用しながら、顧客ニーズに対応するということを徹底している。

自社開発ソフトの中心は子会社の「エイトレッド」が手掛けるワークフローソフトウエアだ。従業員数300人までの規模の企業を対象とする「X-point」と、それ以上の規模の企業を対象とする「AgileWorks」である。ワークフローソフト市場は参入企業も多いが、X-pointのシェアは約30%とトップの地位にある。自社による直接販売の他、大手・有力SI事業者がビジネスアプリケーションソフトに同社の製品を組み込んでシステム構築しており、この販売も多い模様だ。

SI事業はこのようにカスタマイズの要素を徹底的に排除したビジネスモデルの結果、粗利益率が40%〜50%と非常に高いことに特徴がある。これはNW構築と自社ソフト販売の両方にも共通している。

(B)業績の推移

SI事業は景気変動の影響を受けやすい面があるため、いわゆる成長事業とは言いにくい。しかし、同社はレディメイドに特化した事業モデルあるため、高利益率の事業となっており、利益貢献度の高い事業となっているところに特徴がある。過去数年の事業分野別の経常利益動向を見ると、安定的に経常利益率が30%を超えていることが分かる。

2015年3月期の第2四半期(2014年4月-9月)におけるSI事業全体の外部売上高は1,185百万円(前年同期比5.7%増)となった。内訳を見ると、NW構築売上高が719百万円(同28.4%増)、プロダクト(自社ソフト)売上高が467百万円(同6.8%減)となった。ほぼ同社の事業計画に沿った動きであったが、数々の会社で顧客データの大量流出事件が発生したことで、同社のセキュリティソフト「L2ブロッカー」の販売が今第2四半期(2014年7月-9月)には好調だった。同製品は外部からの持ち込んだPCのネットワーク接続を防ぐ機能に特徴がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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