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インテージHD Research Memo(5):2Qは好採算受注が好調で増収、大幅な増益に

注目トピックス 日本株

■決算動向

(1)2015年3月期の第2四半期決算の概要

インテージホールディングス<4326>の2015年3月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比4.5%増の19,338百万円、営業利益が同49.7%増の1,317百万円、経常利益が同54.6%増の1,255百万円、四半期純利益が同473.2%増の2,085百万円と増収増益となった。期初会社予想との対比では、売上高がほぼ計画通りとなった一方、各利益で大きく計画を上回った。特に四半期純利益の伸び率が高いのは、臨床開発事業の売却に伴う特別利益(関係会社株式売却益)が計上されたことによるものである。

売上面では医薬品開発支援事業において臨床開発事業の売却に伴う減収要因があったものの、市販後調査が想定以上に伸長したことに加えて、パネル調査が堅調に推移したことやカスタムリサーチにおける新規連結効果も増収に寄与した。また、企業のIT投資意欲の高まりを背景に、システムソリューション事業も好調に推移した。

利益面では、システムソリューション事業や医薬品開発支援事業において、好採算案件の受注が好調であったことが計画を上回る増益要因となったと見られる。

また、財務面でも安定的な営業キャッシュフローや臨床開発事業の売却による収入等で有利子負債の削減を図ったことから、自己資本比率は58.9%(前期末は50.5%)になった。安定した財務基盤は、今後の成長戦略を財務面で支える原動力として捉えることもできる。

事業別の第2四半期業績は以下のとおりである。

市場調査・コンサルティング事業は、売上高が前年同期比10.8%増の14,660百万円、営業利益が同17.7%増の1,099百万円となった。パネル調査は、消費者パネル調査やシングルソースパネル、小売店パネル調査などの主要パネルに加えて、処方情報分析サービスがそれぞれ堅調に推移した。一方、カスタムリサーチでは、前期に連結化した子会社2社(CSG香港とアクセス・ジェーピー)が期初から寄与したことで大きく増収となったものの、インターネット調査は厳しい価格攻勢による単価下落の影響を受け伸び悩んだ。利益面では採算性の高いパネル調査の拡大や中国における事業の再構築等により、営業利益率は7.5%(前年同期は7.1%)と向上した。

システムソリューション事業は、売上高が前年同期比7.6%増の2,507百万円、営業利益が同155.9%増の242百万円であった。企業のIT投資意欲の高まりを背景に、旅行や出版業界を中心に好採算案件の受注が想定以上に好調であったことから増収となるとともに、営業利益率も9.7%(前年同期は4.1%)に大きく改善した。

医薬品開発支援事業は、売上高が前年同期比26.4%減の2,169百万円、営業損失が24百万円(前年同期は148百万円の損失)と減収ながら損失幅が縮小した。臨床開発事業を伊藤忠商事<8001>に売却したことで大幅な減収となったが、今後の注力分野である市販後調査を想定以上に伸ばすことができた。利益面では臨床開発事業を売却するまでの損失が足を引っ張ったものの、採算性の高いEDCシステム(電子的臨床データ収集システム)の売上増加が損失幅の縮小要因になったと見られる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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