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Eストアー Research Memo(4):ECサイトの制作・運営とネット広告代理店サービスをワンストップで提供

注目トピックス 日本株
■事業構造改革の進捗と今後の方針

(3)営業戦略:『主力商品は“Eストアー”』

Eストアー<4304>が進める事業構造改革は、ネットショップ開設に必要なECASPサービス(ショップサーブ)を売るのではなく、売れるネットショップを実現させるサービスを売ることにある。その意味では、現在の主力商品は「Eストアー」ということになる。システム事業で蓄積したノウハウをマーケティングに活かし顧客の売上高を増大させることに注力することこそがEストアーそのものである。

ところで、システム事業とマーケティング事業とでは、対象とするターゲットが異なる。システム事業の顧客の多くは中小の小売店や個人商店であるのに対して、図5のように、マーケティング事業のメインの顧客層は売上高で1億円から100億円規模の中堅企業である。したがって、既存のシステム事業の顧客からマーケティング事業の契約を上乗せで獲得するという営業戦略では限界があり、目指す成長のためには新規顧客の獲得が不可欠だ。この点については、そもそも同社がマーケティング事業において提供しようとしていたサービスに対して、元来、潜在的ニーズが存在していたということで、過度に懸念する必要はないと弊社では考えている。

以上述べてきたように、事業構造改革の本質は、(システム事業とマーケティング事業を融和させて)「主力商品はEストアー」という売り方を徹底することにあるといえる。現状、同社の経営陣は現場の営業部隊にこの意識を定着させることに注力している。同時に、営業部隊の増強のために、新規顧客獲得を抑えてでも、営業担当者の採用と教育を優先している状況にある。新規採用にあたっては、広告代理店事業の経験よりも、潜在顧客の業界出身者でコミュニケーション能力の高い人材の獲得に力を入れている模様だ。こうした採用方針は、同社の戦略からみて、非常に理に適ったものといえると弊社では評価している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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