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ティーガイア Research Memo(4):営業利益は直近2期間平均を上回る進捗、通期は計画上振れの可能性も

注目トピックス 日本株

■決算動向

(2)2015年3月期の業績見通し

ティーガイア<3738>の2015年3月期の連結業績は売上高が前期比1.8%増の720,000百万円、営業利益が同1.9%増の13,000百万円、経常利益が同1.1%増の12,800百万円、当期純利益が同6.1%増の7,250百万円と期初計画を据え置いている。第3四半期までの通期業績に対する進捗率を見ると、売上高が64.5%、営業利益が74.6%となっている。前期末の駆け込み需要の反動等による期初の販売台数減少と決済サービス他事業における売上高計上方法の違い等により、売上高は計画をやや下回るペースだが、営業利益に関しては上回る可能性が高いと言えよう。

特に、3月からNTTドコモやソフトバンクで開始される光回線とのセット割サービスによって販売手数料の上乗せや、既存顧客の乗り換え需要、来店客増加による関連商材の販売増などが見込まれることはプラス要因となる。本サービスの提供開始に伴い来店顧客数の増加が予想されるため、携帯ショップでの待ち時間や接客時間が若干長時間化する可能性はあるものの、同社では「TGアカデミー」という独自の教育研修機関を通じて、現場レベルでの店員のスキルアップと生産性向上を図っており、サービス開始に向けて着実に準備を整えている。

取扱商品や料金プラン等が多様化することで、携帯ショップの競争力の根幹をなす教育研修制度は従来以上に重要となってきており、TGアカデミーとして早くから組織化し、体制整備を強化してきた同社にとっては、販売現場での更なる業務品質向上によって同業他社と差別化を図る好機になると考えられる。また、同社では携帯ショップの収益力強化のため、店舗運営の効率化を進めているほか、変形労働時間制も試験的に導入し始めており、今後の販管費比率の低下に寄与する見通しだ。

国内における携帯電話市場が飽和状態となり、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)などの低価格事業者が台頭するなかで、市場競争は一段と激化するとみられ、携帯販売業界では今後も経営統合や合併が行われるものと予想される。業界トップシェアである同社においては、携帯ショップの収益力強化を進めていくと同時に、スマホ普及による関連商材市場の拡大等を追い風にして、来期以降も増益基調が続くものと予想される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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