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エイアンドティー Research Memo(1):15年12月期も売上高、利益は過去最高を更新する計画

注目トピックス 日本株

エイアンドティー<6722>は、2015年2月9日に2014年12月期の決算(非連結)を発表した。売上高、営業利益、経常利益が順調に拡大し、いずれも過去最高を更新した。血液検査に必要な機器・システムと試薬というニッチで参入障壁が高い市場で確固たる地位を築いている事業の安定性を裏付ける結果となった。

この決算を受け、同社は成長戦略の策定と実行に本腰を入れる。まず、2015年12月期は「成長のための足場を固める」ための年度とする(三坂成隆(みさかしげたか)代表取締役社長)。2015年12月期は売上高、利益ともに過去最高を更新する計画で、新製品の投入や研究開発費の増額などの積極的な戦略も打ち出している。しかし、同時に組織や人事制度の整備と既存技術の洗い出しなどを行い、今後の成長戦略をじっくりと練る年度にも位置付ける。そしてそれをもとに、年度内に5ヶ年計画を策定し発表する予定で検討を開始している。

この5ヶ年計画は、急激な成長を求めず、持続可能で着実な成長を達成する内容となる見通しである。同社は「高い品質の維持」を事業運営上、最重要と位置付けており、足元においても「品質保証の強化」を掲げている。この事業運営方針を堅持するためにも、成長は持続可能で着実であることが基本になる。ただ、市場が期待する「売上高100億円、経常利益10億円」の達成を通過点として位置付け、この通過点から後の成長戦略に重点を置く。

さらに、計画では、株主重視の姿勢も示す方向で検討が進んでいる。同社の株式は、既に複数の機関投資家が長期の目的で保有しており、取材対応の件数も増えている。そこで、配当性向やROEの目標値設定も検討しているという。同社は、堅実経営に加え、医療関係というセクターであり、市場の注目度が益々高まっている。株価動向には目が離せないと言えそうである。

■Check Point
・技術面で高い参入障壁、すべての製品系列で安定した成績を確保
・2015年12月期は販管費増も過去最高業績の更新を見込む
・5ヶ年計画は売上高100億円、経常利益10%を超えた後に重点

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)



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