エイアンドティー Research Memo(8):2015年12月期は販管費増も過去最高業績の更新を見込む
[15/03/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■2015年12月期の業績予想
(1)概要
エイアンドティー<6722>が発表した2015年12月の業績予想は、売上高が2014年12月期比2.4%増の9,800百万円、営業利益が同5.1%増の900百万円、経常利益が同5.7%増の880百万円、当期純利益が同27.3%増の580百万円で、売上・利益とも過去最高を更新する見通しとなっている。
売上高に関しては、検体検査装置が同3.4%増の620百万円を見込む。手術室などでも使える小型装置の後継機種の投入と直販の拡大により、増収を確保する。臨床検査情報システムは同1.8%増の3,250百万円を目指す。前年度に引き続き大型案件の受注が見込めるため、過去最高を更新するとみている。検体検査自動化システムは同23.3%増の1,425百万円を予想している。国内の大型案件や海外販売を伸ばし、2014年12月期の“反動増”を見込む。試薬は同2.2%増の2,350百万円を予想している。OEMが増加する。消耗品は横ばいの1,675百万円を見込む。OEMの拡大が期待できるものの、2014年12月期に続いて価格改定が予想されるため、売上は伸びないとみている。また、「その他」は同26.1%減の480百万円とした。ただ、これは、その他に入れる項目の変更による。今までは検体検査装置の保守、修理などを「その他」に入れていたが、これを検体検査装置の売上に移した。今後「その他」は他社の商品の売上だけになる。
利益に関しては、引き続き原価低減に取り組み、売上総利益の拡大を図る。ただ、春に10人程度の新卒採用を行うほか中途採用も計画しており、人件費は増加する。さらに、今後の成長のための研究開発費を2014年12月期比21.1%増の1,100百万円計上する。このため、販管費及び一般管理費は同6.2%増の3,670百万円となる見込みとなっている。研究開発は検体検査自動化システムの新製品開発、臨床検査装置の電解質ビジネスに関する製品改良の他、新規事業の開拓投資に力を入れる。
なお、配当は1株当たり16円を維持する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)
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