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ブイキューブ Research Memo(6):15年12月期は国内クラウドとアプライアンス、中国での成長を狙う

注目トピックス 日本株
■決算動向

(2)2015年12月期予想

ブイキューブ<3681>では2015年12月期の連結業績を売上高で6,400百万円(前期比36.7%増)、営業利益で502百万円(同24.5%増)、経常利益で500百万円(同16.0%減)、当期純利益で267百万円(同2.0%増)と予想している。経常利益が減益となるのは、既述のように2014年12月期において大きく発生した為替差益の影響があったためである。また、当期純利益は2014年12月期と同様に、税負担及び少数株主利益の影響により伸び率は低くなると予想している。

売上高は、単体売上高が下期偏重の傾向にあることに加え、PVCによる国内アプライアンス(主に電子黒板システム)の売上ピークが第3四半期に出る傾向であるため、下期偏重になっている。2015年12月期上期の売上高は2,700百万円(同55.8%増)を予想しているが、今期から通年でかかるPVCの経費、2014年12月期からの営業人員増強による人件費の増加、将来に向けた顧客獲得のための営業経費の増加等により、各利益はゼロを見込んでいる。同社は、2015年12月期上期が特に投資がかさむ時期であり、その効果が示現してくるのは2016年12月期以降と計画しているため、2015年12月期上期の収益が悪化することは問題視していない。

連結ベースでの地域別売上高は、日本で5,359百万円(同34.2%増)、中国で811百万円(同37.4%増)、その他海外で229百万円(同134.5%増)と予想している。また今期から開示された連結ベースでの形態別売上高は、クラウドで3,516百万円(同24.6%増)、オンプレミスで841百万円(同9.1%増)、アプライアンスで1,582百万円(同85.6%増)、その他で459百万円(同95.7%増)を見込んでいる。

これから明らかなように、売上高の成長ドライバーは販売形態別ではクラウド、アプライアンス、地域別では中国となっている。その他海外の売上高も積極的な開拓により2015年12月期は拡大を見込んでいる。

経費面では、仕入の増加561百万円(内、国内アプライアンス390百万円)、外注費の増加217百万円、ソフトウェア償却費の増加167百万円に加えて、PVCの連結子会社化(通期負担)や営業・開発人員の増加による人件費の増加470百万円、のれん償却費の増加76百万円、販売政策費の増加41百万円などを見込んでいる。このような先行投資的な経費の増加が続くため、会社側では2015年12月期上期の利益はゼロ、通期の利益の伸びも上記程度にとどまると予想している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)




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