MDV Research Memo(8):15年12月期はデータネットワークサービスの伸びが高まる計画
[15/04/14]
提供元:株式会社フィスコ
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■業績動向
(2)2015年12月期予想
メディカル・データ・ビジョン<3902>の2015年12月期の業績予想は、売上高が前期比34.4%増の2,622百万円、営業利益が同0.6%増の262百万円、経常利益が同5.5%増の262百万円、当期純利益が同7.8%増の146百万円を予想している。
事業別増収率は、データネットワークサービスが前年比43.9%増、データ利活用サービスが同18.9%を想定している。データネットワークサービスの伸びが高まるのは、電子カルテソリューションが売上げに立ち、パッケージが87.3%増加すると見込んでいるため。「EVE」は、ソフトウェア製品が5年ごとに更新時期に来るため、他社製品のリプレースを狙う。また、DPCデータを提出するものの、対象病院になっていない2,500の病院を対象にした分析システムを投入することを計画している。
パッケージソフトの開発費は、3年間にわたり案分して売上原価に算入される。当期に電子カルテソリューションが売上げに立つと、2015年12月期に充当される案分費用に加え、2014年12月期に計上していた無形固定資産のソフトウェア仮勘定106百万円が売上原価に算入される。これが予想売上総利益率を前期の80.3%から7.5ポイント悪化させる一因となる。開発費は、2016年12月期も引き続き利益率の圧迫要因となる。ただし、それらの要因がなくなる2017年12月期以降は、売上総利益率が80%超に戻る可能性が高い。2015年12月期は、新規事業の立ち上がりのため人件費などがかさむ。2014年12月期末の従業員数は141人と前期末比31人増加した。2015年12月期は、採用を15名にとどめる計画だが、2014年12月期の増員が通期で効いてくる。
アドホック調査サービスは、2014年12月期にプロジェクトベースの受注が増加したことから大幅な伸びを記録した。受注ビジネスのため、2015年12月期の予算は過去3期の平均成長率をベースに組んだ。2014年12月期に見られたビジネスの広がりを踏まえ、営業攻勢をかけるものの、受注が第4四半期に偏っているため、早期の増額修正要因にはなりにくく、2015年12月期後半の上乗せに期待したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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