ケネディクス<4321>財務の健全性と株主還元の最適なバランスの追求を重点施策
[15/05/07]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』4月23日放送において、ケネディクス<4321>を取り上げている。主な内容は以下の通り。
■会社概要
国内最大の独立系不動産アセットマネジメント会社である。J-REIT5銘柄や私募REITのほか、多数の私募ファンドを運用しており、受託資産残高は3月末時点で1.5兆円を超える。国内外の機関投資家や年金基金、個人投資家など幅広い投資家層を顧客基盤に持つ。95年の設立以降、日本の不動産証券化ビジネスの勃興期から活躍するとともに、不動産アセットマネジメント会社の草分けとして業容を拡大してきた。08年のリーマンショックによる金融引き締めや不動産市況の悪化の影響を受け、一時は資産圧縮と投資の凍結を余儀なくされたが、不動産市況の回復や収益基盤の強化により同社の業績も勢いを取り戻しており、新たな成長ステージに入ったとみられる。
■事業内容
事業セグメントは、不動産投資ファンドの組成・運用を行う「アセットマネジメント事業」を中核として、不動産管理など手数料収入による「不動産関連事業」、自己勘定にて不動産投資を行う「不動産投資事業」の3つの領域に分類される。
(1)アセットマネジメント事業
REITや私募ファンドの組成、運用を行う中核事業であり、受託資産残高に対しておおむね0.5%の運用報酬(アセットマネジメントフィー収入)が安定的な収益源となっている。
14年12月末時点で、受託資産残高のうちREIT(私募REITを含む)が約63%、私募ファンドが約28%を占める(残り約9%は連結対象不動産)。アセットクラス別では、オフィスビル52%、賃貸住宅17%、物流施設14%、商業施設13%、その他(ヘルスケア施設を含む)4%で構成されている。
(2)不動産関連事業
不動産への直接投資ではなく、サービスオフィスやサービスアパートの運営、ビル管理会社の運営などを行う事業であり、安定収益である手数料収入の獲得はもちろん、アセットマネジメント事業における運用力(価値向上)にも貢献するものである。13年10月にサービスオフィス及びサービスアパートメント運営を主な事業とするスペースデザインの株式を取得。14年1月には、オフィスビルを中心としたビル管理業務を担うことを目的としてケネディクス・プロパティ・マネジメントを設立するなど、着実に事業拡大を図っている。
(3)不動産投資事業
不動産やREITなどへの自己勘定投資を行う事業である。ファンドに組み入れるための不動産の一時保有のほか、ファンドと同社との利害関係を一致させるための共同投資等によるものであり、アセットマネジメント事業(受託資産残高)の成長にもつながるものである。同社はあくまでも自己資本(エクイティ)の範囲内での自己勘定投資(ノンリコースローンによる調達部分を除く)を行う方針としており、エクスポージャー(リスク量)を限定しながら、目標投資リターンとして年10%を基準としている。
■業績動向
14年12月期決算は、営業収益が前期比16.7%増の262.12億円、営業利益が同17.8%増の81.47億円、経常利益が同31.3%増の64.06億円、当期純利益が同2.4倍の48.44億円と大幅な増収増益となった。受託資産残高の着実な伸びに加えて、好調な不動産市況を背景に保有不動産の売却が順調に進んだことが業績の伸びに貢献した。
15年12月の業績予想については、営業収益が前期比17.6%減の216.00億円、営業利益が同7.9%減の75.00億円、経常利益が同4.6%増の67.00億円、当期純利益が同23.8%増の60.00億円と見込んでいる。保有不動産の売却が一巡することで減収となるものの、総合的な収益力を示す当期純利益は増益基調を継続する見通しである。また、受託資産残高の伸びによりベース利益も同2.1倍の27.00億円と大きく伸長する想定であり、期末配当は前期比1円増の4円を予定している。15年12月期は、15年2月に上場したケネディクス商業リート投資法人<3454>に加えて、ヘルスケアREITの上場も計画している。
■中長期的な見通し
15年12月期を最終年度とする中期経営計画を1年前倒しで達成したことから、新たに3ヶ年の中期経営計画を発表した。安定的な収益基盤であるノンアセット事業をコア領域として再定義するととともに、a)アセットマネジメント事業を中心とする安定収益の成長、b)共同投資を中心とする不動産投資事業の推進、c)財務の健全性と株主還元の最適なバランスの追求を重点施策とし、17年12月期には、同社コア領域の収益力を示すベース利益40.00億円、3年平均ROE8%の実現を目標としている。
■株価動向
4月6日安値465円をボトムに緩やかなリバウンドが継続している。一目均衡表では520円近辺に位置している薄い雲に接近しており、ここを突破してくるようだとシグナルが好転する形となり、リバウンド基調が一段と強まる可能性がある。また、遅行スパンについても実線にタッチしてきており、これを突き抜ける形での上方シグナルを発生させてくる可能性があると考えられる。
ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送
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■会社概要
国内最大の独立系不動産アセットマネジメント会社である。J-REIT5銘柄や私募REITのほか、多数の私募ファンドを運用しており、受託資産残高は3月末時点で1.5兆円を超える。国内外の機関投資家や年金基金、個人投資家など幅広い投資家層を顧客基盤に持つ。95年の設立以降、日本の不動産証券化ビジネスの勃興期から活躍するとともに、不動産アセットマネジメント会社の草分けとして業容を拡大してきた。08年のリーマンショックによる金融引き締めや不動産市況の悪化の影響を受け、一時は資産圧縮と投資の凍結を余儀なくされたが、不動産市況の回復や収益基盤の強化により同社の業績も勢いを取り戻しており、新たな成長ステージに入ったとみられる。
■事業内容
事業セグメントは、不動産投資ファンドの組成・運用を行う「アセットマネジメント事業」を中核として、不動産管理など手数料収入による「不動産関連事業」、自己勘定にて不動産投資を行う「不動産投資事業」の3つの領域に分類される。
(1)アセットマネジメント事業
REITや私募ファンドの組成、運用を行う中核事業であり、受託資産残高に対しておおむね0.5%の運用報酬(アセットマネジメントフィー収入)が安定的な収益源となっている。
14年12月末時点で、受託資産残高のうちREIT(私募REITを含む)が約63%、私募ファンドが約28%を占める(残り約9%は連結対象不動産)。アセットクラス別では、オフィスビル52%、賃貸住宅17%、物流施設14%、商業施設13%、その他(ヘルスケア施設を含む)4%で構成されている。
(2)不動産関連事業
不動産への直接投資ではなく、サービスオフィスやサービスアパートの運営、ビル管理会社の運営などを行う事業であり、安定収益である手数料収入の獲得はもちろん、アセットマネジメント事業における運用力(価値向上)にも貢献するものである。13年10月にサービスオフィス及びサービスアパートメント運営を主な事業とするスペースデザインの株式を取得。14年1月には、オフィスビルを中心としたビル管理業務を担うことを目的としてケネディクス・プロパティ・マネジメントを設立するなど、着実に事業拡大を図っている。
(3)不動産投資事業
不動産やREITなどへの自己勘定投資を行う事業である。ファンドに組み入れるための不動産の一時保有のほか、ファンドと同社との利害関係を一致させるための共同投資等によるものであり、アセットマネジメント事業(受託資産残高)の成長にもつながるものである。同社はあくまでも自己資本(エクイティ)の範囲内での自己勘定投資(ノンリコースローンによる調達部分を除く)を行う方針としており、エクスポージャー(リスク量)を限定しながら、目標投資リターンとして年10%を基準としている。
■業績動向
14年12月期決算は、営業収益が前期比16.7%増の262.12億円、営業利益が同17.8%増の81.47億円、経常利益が同31.3%増の64.06億円、当期純利益が同2.4倍の48.44億円と大幅な増収増益となった。受託資産残高の着実な伸びに加えて、好調な不動産市況を背景に保有不動産の売却が順調に進んだことが業績の伸びに貢献した。
15年12月の業績予想については、営業収益が前期比17.6%減の216.00億円、営業利益が同7.9%減の75.00億円、経常利益が同4.6%増の67.00億円、当期純利益が同23.8%増の60.00億円と見込んでいる。保有不動産の売却が一巡することで減収となるものの、総合的な収益力を示す当期純利益は増益基調を継続する見通しである。また、受託資産残高の伸びによりベース利益も同2.1倍の27.00億円と大きく伸長する想定であり、期末配当は前期比1円増の4円を予定している。15年12月期は、15年2月に上場したケネディクス商業リート投資法人<3454>に加えて、ヘルスケアREITの上場も計画している。
■中長期的な見通し
15年12月期を最終年度とする中期経営計画を1年前倒しで達成したことから、新たに3ヶ年の中期経営計画を発表した。安定的な収益基盤であるノンアセット事業をコア領域として再定義するととともに、a)アセットマネジメント事業を中心とする安定収益の成長、b)共同投資を中心とする不動産投資事業の推進、c)財務の健全性と株主還元の最適なバランスの追求を重点施策とし、17年12月期には、同社コア領域の収益力を示すベース利益40.00億円、3年平均ROE8%の実現を目標としている。
■株価動向
4月6日安値465円をボトムに緩やかなリバウンドが継続している。一目均衡表では520円近辺に位置している薄い雲に接近しており、ここを突破してくるようだとシグナルが好転する形となり、リバウンド基調が一段と強まる可能性がある。また、遅行スパンについても実線にタッチしてきており、これを突き抜ける形での上方シグナルを発生させてくる可能性があると考えられる。
ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送
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