エイアンドティー<6722>非常に安定した収益を確保できるビジネスモデルが特徴
[15/05/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』5月28日放送において、エイアンドティー<6722>を取り上げている。主な内容は以下の通り。
■事業内容
同社は、血液検査に必要なあらゆる製品を開発・製造販売している。商品は以下の4つの系列に分かれている。
(1)「臨床検査機器システム」
血液検査を行う「検体検査装置」、検査で得られたデータをまとめ、管理し、分析しやすくするITシステム「臨床検査情報システム」、検査で使う複数の装置をベルトラインでつなげ、自動的に検査作業を行う「検体検査自動化システム」など。
(2)検査の際に使用する「臨床検査試薬」
(3)センサーや電極など検査装置の「消耗品」
(4)「その他」
様々な機器を組み合わせてシステム化した場合に、他社製品を組み込むことがあるが、「その他」はその場合の他社製品の売上分となる。
検体検査機器、試薬、消耗品は創業当時からのビジネスであり、臨床検査情報システムと検定検査自動化システムは新規事業として後に事業化された。
■同社の特徴について
同社は医薬品と医療機器をすべて合わせた市場(約39兆円)のうちの血液検査という分野に絞って事業を展開している。足元で売上の約93%が国内であり、非常に安定した収益を確保できるビジネスモデルとなっている。その主な理由として以下の4点が挙げられる。
(1)市場規模が小さく、新規の参入余地が極めて狭い。
(2)特殊な技術が必要であり、技術面での参入障壁も高い。
(3)参入障壁が高い市場で秀でた技術力を持っているため、ライバル他社との提携による製品の相互供給も行える。
(4)機器やシステムを納入すれば、試薬や消耗品の販売、メンテナンスサービスといったビジネスが継続して収益貢献する。加えて、システムや機器の更新の際も継続して受注できる可能性が高い。
■業績動向
14年12月期は、売上高が前期比3.8%増の95.69億円、営業利益が同15.3%増の8.56億円だった。売上高、営業利益、経常利益は順調に拡大し、いずれも過去最高を更新した。ニッチで参入障壁が高い市場で確固たる地位を築いている事業の安定性を裏付ける結果と言える。
15年12月期については、第1四半期(1-3月期)の売上高が前年同期比24.5%増の28.92億円、営業利益が同46.0%増の5.91億円と、期初の会社計画を上回って推移している。第1四半期決算発表と同時に、上半期(1-6月)の業績予想を上方修正しており、売上高見通しを従来の46.80億円から48.00億円に、営業利益見通しを4.60億円から6.10億円にそれぞれ引き上げた。
通期業績予想については期初計画を据え置いており、売上高は前期比2.4%増の98.00億円、営業利益は同5.1%増の9.00億円を見込んでいる。同社は15年12月期を「成長のための足場を固める」ための年度と位置付けている。売上高、利益ともに過去最高を更新する計画で、新製品の投入や研究開発費の増額などの積極的な戦略も打ち出している。一方、同時に組織や人事制度の整備と既存技術の洗い出しなどを行い、今後の成長戦略をじっくりと練る年度とする。これをもとに、年度内に5ヶ年計画を策定し発表する予定で検討を開始している。
■5ヶ年計画
この5ヶ年計画は、持続可能で着実な成長を達成する内容となる見通しである。ただ、市場が期待する「売上高100億円、経常利益10億円」の達成は通過点として位置付け、この通過点から後の成長戦略に重点を置く。さらに、株主重視の姿勢も示す方向で、配当性向やROEの目標値設定も検討しているという。
■株価動向
4月末に急騰し、出来高急増で長い上ヒゲを残していることから、一気にピーク感を強めたが、その後の調整は上昇する25日線に沿った形で進み、トレンドは悪化していない状態である。需給調整は順調と思われる。現在はトレンドの下限に位置しているので、押し目買いが意識されやすいタイミングと言える。
ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送
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■事業内容
同社は、血液検査に必要なあらゆる製品を開発・製造販売している。商品は以下の4つの系列に分かれている。
(1)「臨床検査機器システム」
血液検査を行う「検体検査装置」、検査で得られたデータをまとめ、管理し、分析しやすくするITシステム「臨床検査情報システム」、検査で使う複数の装置をベルトラインでつなげ、自動的に検査作業を行う「検体検査自動化システム」など。
(2)検査の際に使用する「臨床検査試薬」
(3)センサーや電極など検査装置の「消耗品」
(4)「その他」
様々な機器を組み合わせてシステム化した場合に、他社製品を組み込むことがあるが、「その他」はその場合の他社製品の売上分となる。
検体検査機器、試薬、消耗品は創業当時からのビジネスであり、臨床検査情報システムと検定検査自動化システムは新規事業として後に事業化された。
■同社の特徴について
同社は医薬品と医療機器をすべて合わせた市場(約39兆円)のうちの血液検査という分野に絞って事業を展開している。足元で売上の約93%が国内であり、非常に安定した収益を確保できるビジネスモデルとなっている。その主な理由として以下の4点が挙げられる。
(1)市場規模が小さく、新規の参入余地が極めて狭い。
(2)特殊な技術が必要であり、技術面での参入障壁も高い。
(3)参入障壁が高い市場で秀でた技術力を持っているため、ライバル他社との提携による製品の相互供給も行える。
(4)機器やシステムを納入すれば、試薬や消耗品の販売、メンテナンスサービスといったビジネスが継続して収益貢献する。加えて、システムや機器の更新の際も継続して受注できる可能性が高い。
■業績動向
14年12月期は、売上高が前期比3.8%増の95.69億円、営業利益が同15.3%増の8.56億円だった。売上高、営業利益、経常利益は順調に拡大し、いずれも過去最高を更新した。ニッチで参入障壁が高い市場で確固たる地位を築いている事業の安定性を裏付ける結果と言える。
15年12月期については、第1四半期(1-3月期)の売上高が前年同期比24.5%増の28.92億円、営業利益が同46.0%増の5.91億円と、期初の会社計画を上回って推移している。第1四半期決算発表と同時に、上半期(1-6月)の業績予想を上方修正しており、売上高見通しを従来の46.80億円から48.00億円に、営業利益見通しを4.60億円から6.10億円にそれぞれ引き上げた。
通期業績予想については期初計画を据え置いており、売上高は前期比2.4%増の98.00億円、営業利益は同5.1%増の9.00億円を見込んでいる。同社は15年12月期を「成長のための足場を固める」ための年度と位置付けている。売上高、利益ともに過去最高を更新する計画で、新製品の投入や研究開発費の増額などの積極的な戦略も打ち出している。一方、同時に組織や人事制度の整備と既存技術の洗い出しなどを行い、今後の成長戦略をじっくりと練る年度とする。これをもとに、年度内に5ヶ年計画を策定し発表する予定で検討を開始している。
■5ヶ年計画
この5ヶ年計画は、持続可能で着実な成長を達成する内容となる見通しである。ただ、市場が期待する「売上高100億円、経常利益10億円」の達成は通過点として位置付け、この通過点から後の成長戦略に重点を置く。さらに、株主重視の姿勢も示す方向で、配当性向やROEの目標値設定も検討しているという。
■株価動向
4月末に急騰し、出来高急増で長い上ヒゲを残していることから、一気にピーク感を強めたが、その後の調整は上昇する25日線に沿った形で進み、トレンドは悪化していない状態である。需給調整は順調と思われる。現在はトレンドの下限に位置しているので、押し目買いが意識されやすいタイミングと言える。
ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30〜14:45放送
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