アーバネット Research Memo(1):投資用ワンルームは海外投資家の参入などで好調に推移
[15/09/15]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
アーバネットコーポレーション<3242>は、東京23区駅10分以内での投資用ワンルームの開発・1棟販売(卸売)を基軸事業としている。用地取得からマンション開発、そしてマンション販売会社等への1棟販売を手掛けており、設計・開発に特化しているところに特徴がある。設計事務所からスタートしたデベロッパーとして、機能性やデザイン性に優れた「ものづくり」や、開発立地へのこだわりが入居者からの高い支持を受け、空室率の低さを誇っている。投資用ワンルームマンションは、従来からの不動産投資家に加え、年金受給に不安を抱える新たな個人投資家や円安に起因する海外投資家の参入、相続税の実質増税に対応する富裕層などいくつもの追い風により非常に好調に推移している。
2015年6月期決算は、売上高が前期比13.6%増の11,910百万円、営業利益が同39.4%増の1,652百万円と実質的に4期連続の増収増益を実現するとともに、過去最高の売上高、営業利益を更新した。コンパクトマンションの分譲を含め、販売戸数が順調に拡大したことが増収に寄与した。また、利益面でも、地価の上昇や建設資材の高止まりが利益を圧迫したものの、分譲物件や海外投資家への直接販売により売上総利益率が向上し、販管費の圧縮も寄与して営業利益率は13.9%(前期は11.3%)に上昇した。
※ 2015年6月期より連結決算に移行したため、前期比は2014年6月期の個別決算との比較によるものである(以下、同様)。
同社は、将来的に起こり得る景気変動に備えるため、2014年6月期から安定収益源や融資担保となる賃貸収益物件の取得を進めているが、2015年6月に公募増資(約13億円)を実施し、賃貸収益物件に対する有利子負債の返済に充てた。本件により、自己資本比率は32.6%(前期末は29.5%)に改善するとともに、保有不動産の担保余力が増したことで、持続的成長に向けた財務基盤の安定性がさらに強化されたとみることができる。
2016年6月期の業績予想について同社は、売上高を前期比34.3%増の16,000百万円、営業利益を同6.5%増の1,760百万円と引き続き大幅な増収増益を見込んでいる。自社開発物件の販売戸数は、投資用ワンルームマンションを中心として665戸を予定している。まだ未契約のものも一部みられるが、これまでの販売実績から判断しても、業績予想の達成の可能性は高いと考えられる。
同社は、都心での用地取得が困難になっているなかで、2017年6月期の販売予定分(712戸)についても既に確保済であり、当面は拡大基調が継続される見とおしである。2018年6月期以降の用地取得の状況に加えて、次の成長ステージに向けた施策として、戸別販売・マンション管理・賃貸業等のBtoCの事業を分離して2015年3月に設立した100%子会社株式会社アーバネットリビングの今後と、アーバネットグループとしての成長にも注目していきたい。
■Check Point
・優れたデザイン性・機能性・好立地へのこだわりと少数精鋭経営
・投資用ワンルーム供給戸数は根強い需要に支えられ安定的に推移
・15/6期は実質的に4期連続の増収増益を実現
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
2015年6月期決算は、売上高が前期比13.6%増の11,910百万円、営業利益が同39.4%増の1,652百万円と実質的に4期連続の増収増益を実現するとともに、過去最高の売上高、営業利益を更新した。コンパクトマンションの分譲を含め、販売戸数が順調に拡大したことが増収に寄与した。また、利益面でも、地価の上昇や建設資材の高止まりが利益を圧迫したものの、分譲物件や海外投資家への直接販売により売上総利益率が向上し、販管費の圧縮も寄与して営業利益率は13.9%(前期は11.3%)に上昇した。
※ 2015年6月期より連結決算に移行したため、前期比は2014年6月期の個別決算との比較によるものである(以下、同様)。
同社は、将来的に起こり得る景気変動に備えるため、2014年6月期から安定収益源や融資担保となる賃貸収益物件の取得を進めているが、2015年6月に公募増資(約13億円)を実施し、賃貸収益物件に対する有利子負債の返済に充てた。本件により、自己資本比率は32.6%(前期末は29.5%)に改善するとともに、保有不動産の担保余力が増したことで、持続的成長に向けた財務基盤の安定性がさらに強化されたとみることができる。
2016年6月期の業績予想について同社は、売上高を前期比34.3%増の16,000百万円、営業利益を同6.5%増の1,760百万円と引き続き大幅な増収増益を見込んでいる。自社開発物件の販売戸数は、投資用ワンルームマンションを中心として665戸を予定している。まだ未契約のものも一部みられるが、これまでの販売実績から判断しても、業績予想の達成の可能性は高いと考えられる。
同社は、都心での用地取得が困難になっているなかで、2017年6月期の販売予定分(712戸)についても既に確保済であり、当面は拡大基調が継続される見とおしである。2018年6月期以降の用地取得の状況に加えて、次の成長ステージに向けた施策として、戸別販売・マンション管理・賃貸業等のBtoCの事業を分離して2015年3月に設立した100%子会社株式会社アーバネットリビングの今後と、アーバネットグループとしての成長にも注目していきたい。
■Check Point
・優れたデザイン性・機能性・好立地へのこだわりと少数精鋭経営
・投資用ワンルーム供給戸数は根強い需要に支えられ安定的に推移
・15/6期は実質的に4期連続の増収増益を実現
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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