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イーレックス Research Memo(1):2016年からの電力全面自由化の流れの中で高成長を目指す

注目トピックス 日本株
イーレックス<9517>は電力小売事業を展開する独立系の新電力(PPS)企業。競争力のあるベースロード電源、機動的な販売戦略といった特徴を武器に、2016年からの電力全面自由化の流れのなかで高成長を目指している。

2016年4月に電力小売完全自由化(家庭など低圧・小口の顧客に対して電力小売が可能になる)開始を控え、同社はその準備を加速させている。販売面では、低圧分野での電力小売で先行する米国の企業と合弁で、販売の中核となる会社を設立した。そこを起点にさらに国内商社グループと販売の実働部隊の会社を設立するなど、着々と準備が進められている。また、代理店制度活用による機動性など、同社の強みを最大限に活かして低圧分野での事業を成功させる方針だ。

電源調達面での対応も進んでいる。2016年秋の稼働を目指して、大分県佐伯市でバイオマス発電所の建設が進んでいる。さらに、福岡県豊前市にバイオマス発電所を建設するためのフィージビリティ・スタディ(事業化調査)にも着手した。また、バイオマス原料の安定供給に向けて、佐伯バイオマスセンター(株)を設立し、燃料置場設置工事にも着工している。

足元の業績は好調だ。2016年3月期第2四半期決算は、社内計画に対しては利益が上振れており、順調に進捗している。現時点では高圧分野の顧客(スーパー、オフィスビルなどの事業者)に電力を小売販売しているが、顧客数の増加ペースが加速している。9月末に5,820件だった需要家数は10月初頭に6,000を超え、12月には7,000を超えた。同社は高圧分野での更なる成長と、来年4月からの低圧分野での収益の積上げで、売上高500億円の早期達成を目指している。今中期経営計画はそこに至る途中経過という位置付けだが、今中期経営計画中に500億円が達成される可能性も十分にあると弊社ではみている。

■Check Point
・新たに佐伯発電所を建設中、2016年秋には出力8万kW体制に
・スパーク・エナジー社との連携で事業を強化
・需要家数は順調に拡大、拡大ペースは計画を大幅に上回る

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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