テクマトリックス Research Memo(1):クラウド化への転換が順調、中期経営計画達成に向け好スタート
[16/01/06]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
情報インフラの構築とアプリケーション・サービスを展開するテクマトリックス<3762>は10月30日、2016年3月期の第2四半期連結決算を発表した。売上高は上半期ベースで過去最高を更新し、初めて100億円を越えた。利益も営業利益段階で前年同期比40%を越える増益を達成した。情報インフラ構築の情報基盤事業はマイナンバー導入に伴う官公庁向けの大型案件の受注、保守・管理といったストックビジネスが拡大し、2ケタの増収・増益を達成。アプリケーション・サービス事業は企業の情報システムのクラウド化が進展しているのに伴い、売上高は堅調に拡大し、セグメント利益も黒字となった。黒字化の要因のひとつとして、主力ビジネスのひとつである医療分野の赤字幅縮小が挙げられる。クラウド化というビジネスモデルの転換に伴う一時的な減益要因に対して、計画どおりに契約施設数を増加させ、損益改善が進み、2017年3月期での黒字化に向けて順調な進捗となっている。
2016年3月期は3ヶ年の中期経営計画「TMX 3.0」の初年度に当たるが、計画達成のための戦略は着実に展開されており、上半期の業績は期初計画比で売上高・利益ともに上振れした。計画達成に向けて極めて好調なスタートを切ったと言える。
受注も堅調である。2016年3月期第2四半期決算で同社としては初めて受注金額を開示したが、それによると、今第2四半期は前年同期比18.7%増の12,273百万円となった。情報基盤事業は引き続きマイナンバー対応などのセキュリティ分野の大型案件、アプリケーション・サービス事業は医療分野が特に拡大している。これら分野はいずれも今後の成長の牽引役と位置付けられている領域であり、中期経営計画「TMX 3.0」に基づく構造改革の到達点である「次世代のITサービスクリエーター」および「次世代のITサービスプロバイダー」への変革が着実に進んでいることが伺える。
さらにトピックスとして、商社を母体とした企業ならではの“目利き力”を活かしたアライアンスが、多数実現した。オーストリアのRanorex社のユーザーインターフェース(UI)のための高性能テスト自動化ツールに関する販売代理店契約、コンタクトセンターCRMソリューション「Fastシリーズ」に関するトランスコスモス<9715>のタイ現地法人との販売代理店契約などが挙げられる。中国での遠隔医療事業の拠点となる合弁会社も正式に発足し、巨大な潜在需要の掘り起こしが始まった。
株式の需給面では、8月に筆頭株主の楽天<4755>が保有する株式の大半を自己株式として取得、これにより発行済み株式数の29.8%を自社株として保有することになった。今後、自社株をどのように利用するかが注目される。なお、楽天とのビジネス上の関係は今後も変わりないと両社はコメントしている。
■Check Point
・第2四半期は大幅な増収増益、売上高100億円を超え上半期で過去最高
・通期は2ケタ増収増益を見込む
・株主還元に積極的、2016年3月期末は2円増配の17円配当を予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)
<HN>
2016年3月期は3ヶ年の中期経営計画「TMX 3.0」の初年度に当たるが、計画達成のための戦略は着実に展開されており、上半期の業績は期初計画比で売上高・利益ともに上振れした。計画達成に向けて極めて好調なスタートを切ったと言える。
受注も堅調である。2016年3月期第2四半期決算で同社としては初めて受注金額を開示したが、それによると、今第2四半期は前年同期比18.7%増の12,273百万円となった。情報基盤事業は引き続きマイナンバー対応などのセキュリティ分野の大型案件、アプリケーション・サービス事業は医療分野が特に拡大している。これら分野はいずれも今後の成長の牽引役と位置付けられている領域であり、中期経営計画「TMX 3.0」に基づく構造改革の到達点である「次世代のITサービスクリエーター」および「次世代のITサービスプロバイダー」への変革が着実に進んでいることが伺える。
さらにトピックスとして、商社を母体とした企業ならではの“目利き力”を活かしたアライアンスが、多数実現した。オーストリアのRanorex社のユーザーインターフェース(UI)のための高性能テスト自動化ツールに関する販売代理店契約、コンタクトセンターCRMソリューション「Fastシリーズ」に関するトランスコスモス<9715>のタイ現地法人との販売代理店契約などが挙げられる。中国での遠隔医療事業の拠点となる合弁会社も正式に発足し、巨大な潜在需要の掘り起こしが始まった。
株式の需給面では、8月に筆頭株主の楽天<4755>が保有する株式の大半を自己株式として取得、これにより発行済み株式数の29.8%を自社株として保有することになった。今後、自社株をどのように利用するかが注目される。なお、楽天とのビジネス上の関係は今後も変わりないと両社はコメントしている。
■Check Point
・第2四半期は大幅な増収増益、売上高100億円を超え上半期で過去最高
・通期は2ケタ増収増益を見込む
・株主還元に積極的、2016年3月期末は2円増配の17円配当を予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)
<HN>