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博展 Research Memo(1):顧客のマーケティング・パートナーへの進化により業績は順調に拡大

注目トピックス 日本株
博展<2173>は、展示会や販促イベントの企画・運営など、人と人とが出会う場(空間)におけるマーケティング支援を主力としている。セミナーやカンファレンスの開催支援、店舗・ショールーム等の企画・施工のほか、ITを駆使したデジタルマーケティング支援など、顧客ニーズの高い分野にも注力。顧客との直接取引を主体としたワンストップソリューションによる差別化を図っており、リピート顧客に支えられた指名受注率の高さに特長がある。

同社は、顧客との長期的な関係構築を前提としたマーケティング・パートナーへと進化を図っていく中期ビジョンのもと、デジタルマーケティング分野などの新規事業やグローバル展開を柱とした中期経営計画を推進している。

2016年3月期の業績は、売上高が前期比29.2%増の8,088百万円、営業利益が同108.7%増の170百万円と計画を上回る大幅な増収増益となった。特に、これまで戦略的に取り組んできたイベントプロモーションが増収に大きく寄与した。顧客のマーケティング・パートナーへの進化を目指し、リアルとデジタルを融合させたサービスラインナップの拡充などを図ってきたことが実を結び、売上機会の増加とプロジェクト単価の向上(顧客取引の拡大)につながった。また、注力する新規事業も伸びており、同社戦略は順調に進展していると評価できる。損益面でも、成長に向けた先行費用(人材補強費やのれん償却費、研究開発費等)が増加したものの、大幅な増収によって吸収したことにより営業利益率は2.1%(前期は1.3%)に改善した。

2017年3月期の業績予想について同社は、売上高を前期比16.2%増の9,400百万円、営業利益を同29.0%増の220百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。拡大余地の大きいイベントプロモーションが業績の伸びをけん引する想定のようだ。

同社は、2016年3月期の業績が計画を上回ったことから、中期経営計画を増額修正するとともに、新たに2019年3月期の計画を公表した。2019年3月期の目標として、売上高12,500百万円(3年間の平均年成長率15.6%)、営業利益600百万円(同52.3%)と年率2ケタの成長を目指している。弊社では、今期から量産化を開始するマスコットロボットとのシナジー効果を含め、デジタルマーケティング分野の強化による新たな価値提案や収益力向上への道筋に注目している。

■Check Point
・マーケティング・パートナーとして顧客内シェア拡大、顧客単価も向上
・採算性の高い指名受注が多いことなどが特長
・16/3期は計画を上回る大幅な増収増益となった

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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