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博展 Research Memo(5):「ロボコット」の量産販売を決定、ロボット技術とマーケティング分野の融合へ

注目トピックス 日本株
■成長戦略の進捗

博展<2173>は、顧客との長期的な関係構築を前提としたマーケティング・パートナーへと進化を図っていく中期ビジョンのもと、新規事業やグローバル展開を柱とした中期経営計画を進めているが、前期(2016年3月期)の主な取り組みとして以下のような進展があった。

(1)タケロボの連結子会社化及び量産化の決定

同社は、注力しているデジタルマーケティングサービスの強化を目的として、サービス並びにマスコットロボットの開発、製品化を行うタケロボを株式取得及び第3者割当増資引受により、連結子会社化した(2015年11月6日付※)。

※取得価額は144百万円(議決権所有割合は67.6%)、のれん代は56百万円。

タケロボは、2011年8月31日に設立(東京都江東区)され、誰もが簡単に楽しく利用でき、人々の生活に役に立つロボットを提供するというコンセプトのもと、サービスロボット「サッチャン」及びマスコットロボット「ロボコット」という2種類のロボットの開発、製品化を行っている。

同社が強みとしている各種イベントや商環境における集客やプロモーションの効果を高めるデジタル・コンテンツツールの1つとしてロボット技術の利用が想定されるほか、タケロボの持つロボットに関する研究開発力と同社の持つ営業力、マーケティング分野の企画・制作力などを融合することで新たなビジネスモデルを構築する方針である。

なお、今年3月22日には、「ロボコット」の量産販売を決定した。「ロボコット」は、楽しさと有用性を兼ね備え、かつコスト面や操作性、メンテナンスなどにも優位性を実現しており、多くのイベントや店舗などで好評を博し、各種メディアにも取り上げられてきた。既に金融機関や大型施設、IT機器メーカー等に対して受注生産を行っているが、問い合わせや発注量が増加していることから量産化に踏み切ったものである。

弊社では、集客やプロモーション効果だけでなく、高齢者社会を見据えた需要の拡大やビッグデータを活用したマーケティングへの展開など、ロボット技術とマーケティング分野の融合によるポテンシャリティは非常に高いものとみており、実用分野の広がりやマネタイズ(収益化)の仕組みなどに注目している。

(2)デジタルアンケートサービスの販売開始

2015年10月28日には、ビジネスシーンに必要なあらゆるアンケート機能を実装したiPadアンケートサービス「Anky(アンキー)」の販売を開始した。BtoB向けイベントの出展サポートを数多く手掛けてきたノウハウをもとに開発したものであり、イベント・展示会・ショールームや各種セミナーでの来場者アンケートや、商談時の営業ヒアリングに利用できる。iPadで撮影した名刺とアンケートデータの紐付けやアンケート回答中の資料閲覧が可能となっているほか、英語表示などにも対応しており、デジタル化の推進による付加価値の向上と差別化に効果が期待できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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