【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家虫とり小僧:自分の金融資産が「円」だけで大丈夫なのか?
[16/06/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家、虫とり小僧氏(ブログ:いつか子供に伝えたいお金の話、ツイッター:@mushitori)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2016年5月30日21時に執筆
株式や債券などのリスク資産に投資することは、投資元本がプラスにもマイナスにも大きく振れるのを受け入れて覚悟することでもあります。
歴史を振り返ってみると、ほぼすべての国で配当込みの株式指数は長期的には右肩上がりですが、短期的には大きく上下に振れています。また、個別企業への株式投資であれば、会社が破綻した場合、株券が1円の価値も持たない「紙切れ」になることもあります。
元本保証の預貯金しか知らなかった人が、それを許容して一歩踏み出すのは簡単なことではありません。私も最初はかなりビビりました。
しかしながら、私は同時に、このまま将来にわたってずっと「円」による預貯金だけしか持たずにいることにも不安を持っていました。
1970年代の変動相場制移行後のドル/円レートを大局的に見れば円高傾向に見えますが、それが今後もずっと続く保証はどこにもありません。また、ここ20年間くらいはあまり実感できないものの、今後インフレになる可能性がないとも言い切れません。
円の預貯金しか持っていないことは、ある意味において、自分がものすごくハイリスクな集中投資をしているようなものだと考えることもできます。
やや極論かもしれませんが、1920年代には世界トップクラスの先進国(世界第5位の富裕国だったとか)だったアルゼンチンが、デフォルトしたりハイパーインフレに見舞われたりした歴史などを見てしまうと、戦後の日本で多くの国民が預貯金のみの資産配分で問題なく過ごすことができたのは、とてもラッキーだったと捉えられなくもありません。
では、どうすればいいのでしょうか?
・円だけでもダメ
…日本で生活するならこれがベースだけど、これだけってのもなぁ
・ドルやユーロだけでもダメ
…流通量を考えると外せないけど、万全とは言い切れないなよなぁ
・日本企業の株式だけでもダメ
…いまだに日経平均株価はバブル高値を更新していないしなぁ
・日本の債券(国債)だけでもダメ
…マイナス金利とか意味分からないし、財政破綻するとか言う人もいるしなぁ
・外国企業の株式だけでもダメ
…世界にはスゴい企業がたくさんあるけど、どれがいいのかよく分からないなぁ
・外国の債券だけでもダメ…
…為替リスクがあるし、各国の財務状況とかよく分からないもんなぁ
・・・この悩みに対して私が自分で出した答えは、「えいやー!じゃあ、もう全部持ってやる!」でした。
要するに、投資信託を利用して、世界中の通貨や株式・債券などを、可能な限り全部持つことにしたのです。どの資産が良いのか分からず、今後の世の中の動向も分からないのであれば、何がどうなってもそれなりに対応できるようにしておけば良い、という考え方です。
様々な性質の資産を持っていれば、何かが儲かっても何かが損をするような状況にはなりますが、全体としてみればダメージは軽減できるし、対応できるはずです(現代ポートフォリオ理論でも分散投資のリスク低減効果が示されています)。
投資信託としてパッケージ化された多くの銘柄を保有することで、個別株への集中投資のようなリスクを小さくすることができます。
そんな思考過程を経て、私は世界中の株式や債券に低コストで投資可能なインデックスファンドへ投資するようになりました(もう10年以上前の話ですが)。
インデックス投資だと大儲けはできませんが、手間なく簡単に実践できて、長期でならせば「負けにくい」ので、私は満足しています。
私は投資をするために生きているわけではありません。限りある人生を楽しく有意義に過ごし、死ぬときに「我が人生に悔いなし!」と思えるようにしたいだけです。
そのためには大金持ちになる必要はないのです。そこそこのお金をそこそこに殖やしつつ守れれば充分だと思っています。
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執筆者名:虫とり小僧
ブログ名:いつか子供に伝えたいお金の話
ツイッター名:虫とり小僧(@mushitori)
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