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ジェネパ Research Memo(5):中国越境ECとは年率20%増の急成長を遂げる

注目トピックス 日本株
■中国越境EC

日本国内では少子高齢化・人口減少が進み個人消費も停滞するなかで、ジェネレーションパス<3195>は13億人もの人口を抱え、中間富裕層の拡大で加速度的に消費が拡大する中国の越境EC事業に参入した。これは、既存の国内EC事業で培ったノウハウを海外展開すること、急激な為替変動への1つのリスクヘッジ対策などの意味がある。

経済産業省の調査によると、越境EC市場は、日本、米国、中国とも今後大幅な伸長が見込まれるが、中でも中国は年率20%増の急成長を遂げるものとみられている。2016年4月の中国税制改正は、一部の少額商品の免税措置が廃止されたことなどから、取引上で一時的に混乱が見られたもようである。しかし、適用税率が簡素化されることで通関手続きが効率化され、高額の化粧品や電化製品などが大幅減税になるなど、中国の消費者の購買意欲を喚起し、EC市場の活性化につながるものと考えられる。

タイのコングロマリットのCharoen Pokphand(チャロン・ポカパン)グループ(以下、CPG)、伊藤忠商事<8001>、中国のコングロマリットである中国中信集団(CITIC Group)の3社の資本提携に、中国最大の移動体通信会社である中国移動通信集団公司(China Mobile)と上海市政府が保有する上海市信息投資(以下、SII)が加わった5社により、上海経済特区を活用するEC事業を2015年11月より展開している。

CPGとの提携については、タイのコングロマリットとして、農業、食品、流通、金融、情報通信など幅広く手掛けており、EC事業のパートナーとして適切との判断である。また、将来的にさらにASEAN地区に事業展開することも想定している。

当面は、上海市政府が保有するSIIを通じて、KJT.comという越境ECモールで運営を行う。商材の大半は日本からの商品である。在庫リスクについては、2015年8月に業務提携した(株)ディノス・セシールについてはディノス・セシールが負担するが、それ以外は同社が負担(付保あり)する。

日本国内のEC事業で培ったマーケティング・ノウハウや分析データの応用も当然ながら行うにしても、中国の消費者の嗜好や独特の商習慣などに柔軟に対応していくことが求められる。今後の展開に注目である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹)



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