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ウィルグループ Research Memo(1):売上高、営業利益ともに過去最高業績を大幅に更新

注目トピックス 日本株
ウィルグループ<6089>は人材派遣・業務請負等の人材サービスを国内及びアジアで展開している。フィールドサポーターと呼ばれる社員と派遣スタッフをチームにして派遣する「ハイブリッド派遣」により差別化を図り、インストア(顧客内取引)シェアを拡大しており、M&Aも活用しながら高成長を続けている。携帯ショップ等の販売スタッフの派遣を行うセースルアウトソーシング事業、コールセンターアウトソーシング事業、ファクトリーアウトソーシング事業の主要3事業で売上高の約86%を占める

2016年3月期の連結業績は売上高が前期比38.2%増の45,028百万円、営業利益が同52.2%増の1,429百万円と過去最高業績を大幅に更新した。主要3事業の業績が、インストアシェアの拡大並びに新規顧客の開拓などにより、そろって2ケタ増収増益と好調に推移したことが主因だ。また、2015年9月に子会社化した(株)クリエイティブバンクもセールスプロモーションの受注好調で初年度より収益に貢献した。

2017年3月期の業績は、売上高が前期比26.6%増の57,000百万円、営業利益が同11.9%増の1,600百万円と増収増益が続く見通し。主要3事業の売上高が前期比16%増と好調を持続するほか、その他の事業も前期比80%増と大幅増収を見込んでいる。介護人材派遣事業が大きく伸びるほか、オフィス派遣や2016年に入って子会社化したシンガポールやマレーシアの人材サービス会社の業績も上乗せ要因となる。

同社が発表した中期経営計画「Will Vision 2020」では、最終年度となる2020年3月期に売上高1,000億円、営業利益40億円の目標を掲げた。重点戦略として、「主要3事業でそれぞれ業界No.1を目指す」「新たに3つの事業(介護人材派遣、インターネット・IoTに特化した人材紹介、ASEAN地域における人材サービス)を事業の柱として確立する」「ベンチャー投資やM&Aなどを活用しながら、人材サービス事業以外で、一定規模の事業を創出する」の3点を掲げ、その実現に向けて今後も、積極的な事業展開を進めていく方針だ。

株主への利益還元策として、2020年3月期に総還元配当性向で30%を打ち出した。同社は株式上場以来、記念配当も含めて3期連続で実質増配を実施しており、2017年3月期は1株当たり配当金20.0円(配当性向22.4%)を予定している。業績の拡大が今後も続けば配当成長も期待できることになる。また、株主優待制度も2016年より新たに導入しており、3月末株主に対して一律、1,000円分のQUOカードを贈呈する。

■Check Point
・2014年度以降は国内外で積極的なM&Aを進めながら成長スピードを加速
・主要3事業が揃って2ケタ増収増益を達成
・2020年3月期に売上高で1,000億円、営業利益で40億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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