芙蓉リース Research Memo(1):好調な不動産リースなどにより業績は順調に拡大。中期経営計画を上方修正
[16/07/08]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
芙蓉総合リース<8424>は、みずほ<8411>(旧(株)富士銀行)系の総合リース会社である。1969年に富士銀行や丸紅<8002>など芙蓉グループ6社にて設立された。情報関連や事務機器、不動産リースなどに強みがあり、年間の契約実行高7,035億円、営業資産残高1兆8,634億円は業界6位に位置する(2016年3月期実績)。資産管理やコストコントロールなど、顧客の課題に対する高度なソリューション力を発揮することで営業資産を積み上げ、業績は順調に拡大している。
同社は、今期(2017年3月期)を最終年度とする中期経営計画「Value Creation 300」を推進している。戦略分野である「航空機ビジネス」「不動産リース」「ファイナンス事業」「海外事業」「リテール事業」「再生可能エネルギー」「会計サービス事業」の強化を図ることにより、営業資産の更なる積み上げと経常利益の拡大、資産効率(ROA)の確保を目指す内容となっている。
2016年3月期の業績は、売上高が前期比4.5%増の4,937億円、営業利益が同0.4%減の244億円、経常利益が同10.2%増の291億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同23.0%増の174億円であった。一過性の特殊要因(退職給付引当金の計上)により営業利益が僅かに減益となったものの、営業資産の大幅な拡大により経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は2期連続で増加しており、実態としては増収増益基調を継続しているものと評価するのが妥当であろう。特に、戦略分野の「ファイナンス事業」「海外事業」「不動産リース」が計画を上回るペースで拡大しており、同社の業績の伸びをけん引している。
中期経営計画の最終年度である2017年3月期の業績について同社は、売上高を前期比3.3%増の5,100億円、営業利益を同18.8%増の290億円、経常利益を同9.6%増の320億円、親会社株主に帰属する当期純利益を同11.7%増の195億円と引き続き増収増益を見込んでいる。また、前期までの進捗状況を勘案して、中期経営計画の数値目標を営業資産残高2兆円(修正幅1,500億円増)、経常利益320億円(修正幅20億円増)、ROA1.4%(変更なし)に上方修正した。
弊社では、好調な外部環境に加えて、前期に積み上げた営業資産が今期の業績に寄与することや足元でも「不動産リース」などが好調に推移していること、「再生可能エネルギー」(メガソーラー)や「航空機ビジネス」(自社保有機)による収益貢献が本格化することなどから判断して、同社の業績予想は十分に達成可能であるとみている。来期以降の成長に結びつく取り組みにも注目したい。
■Check Point
・営業資産の積み上げにより概ね右肩上がりに推移
・2016年3月期は増収増益基調を継続
・2017年3月期は中期経営計画の上方修正を反映、2ケタ増益を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
同社は、今期(2017年3月期)を最終年度とする中期経営計画「Value Creation 300」を推進している。戦略分野である「航空機ビジネス」「不動産リース」「ファイナンス事業」「海外事業」「リテール事業」「再生可能エネルギー」「会計サービス事業」の強化を図ることにより、営業資産の更なる積み上げと経常利益の拡大、資産効率(ROA)の確保を目指す内容となっている。
2016年3月期の業績は、売上高が前期比4.5%増の4,937億円、営業利益が同0.4%減の244億円、経常利益が同10.2%増の291億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同23.0%増の174億円であった。一過性の特殊要因(退職給付引当金の計上)により営業利益が僅かに減益となったものの、営業資産の大幅な拡大により経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は2期連続で増加しており、実態としては増収増益基調を継続しているものと評価するのが妥当であろう。特に、戦略分野の「ファイナンス事業」「海外事業」「不動産リース」が計画を上回るペースで拡大しており、同社の業績の伸びをけん引している。
中期経営計画の最終年度である2017年3月期の業績について同社は、売上高を前期比3.3%増の5,100億円、営業利益を同18.8%増の290億円、経常利益を同9.6%増の320億円、親会社株主に帰属する当期純利益を同11.7%増の195億円と引き続き増収増益を見込んでいる。また、前期までの進捗状況を勘案して、中期経営計画の数値目標を営業資産残高2兆円(修正幅1,500億円増)、経常利益320億円(修正幅20億円増)、ROA1.4%(変更なし)に上方修正した。
弊社では、好調な外部環境に加えて、前期に積み上げた営業資産が今期の業績に寄与することや足元でも「不動産リース」などが好調に推移していること、「再生可能エネルギー」(メガソーラー)や「航空機ビジネス」(自社保有機)による収益貢献が本格化することなどから判断して、同社の業績予想は十分に達成可能であるとみている。来期以降の成長に結びつく取り組みにも注目したい。
■Check Point
・営業資産の積み上げにより概ね右肩上がりに推移
・2016年3月期は増収増益基調を継続
・2017年3月期は中期経営計画の上方修正を反映、2ケタ増益を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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