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エネクス Research Memo(6):「カースタ」のブランド定着を図る

注目トピックス 日本株
■事業セグメントの動向

(3)カーライフ部門

伊藤忠エネクス<8133>のカーライフ部門の2017年3月期第1四半期は、売上高111,055百万円(前年同期比18.3%減)、営業活動に係る損失207百万円(前年同期は営業活動に係る利益245百万円)となった。カーライフ・ステーション(CS、いわゆるガソリンスタンド)におけるガソリン類の販売が、数量、価格ともに低迷したことが収益を大きく悪化させた。CSを活用したレンタカー事業や車買取事業などの各種新規事業や大阪カーライフグループ(株)の健闘などがあったものの、ガソリン類の販売低迷を補うことができず、営業損失に陥った。

ガソリン類の販売数量低迷は、高齢化社会の進展、若者の車離れ、ハイブリッド車など低燃費車両の普及拡大、などが背景にあるのは従来と同じだ。今第1四半期はガソリン価格が低水準にあったにも関わらず、方向性として上昇トレンドで推移したため需要が刺激されず、業界全体で販売数量が伸び悩んだとみられる。ガソリン流通においてはCS側に一定の利幅が確保される仕組みとなってはいるが、今第1四半期は需要低迷のあおりで価格競争が激化した。同社の系列スタンドもそうした価格競争に巻き込まれたことで、適性利幅を確保できない店舗が増え、それが営業損失へつながったとみられる。

同社はCSの経営における多角化・脱ガソリン販売を目指してレンタカーや車買取などの車関連6事業の強化に取り組んでいる。「カースタ(カーライフスタジアムの略称)」のブランド名やロゴマークを定めて、ブランドの定着を図っている。今第1四半期は開始直後でもあり詳細な情報の開示はないが、今後の進展が注目される。

大阪カーライフグループは傘下に日産大阪販売(株)を擁している。三菱自動車<7211>の燃費不正問題の影響などもあって新車販売台数は前年同期を下回ったものの、中古車販売の健闘やサービス収入の増加により、前年同期及び計画を上回る業績となったもようだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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