オーハシテク Research Memo(7):17/3期は2円増配の40円配当で5期連続増配の見込み
[16/08/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■同業他社比較と株主還元策について
(1)同業他社比較
収益性と株価指標について、同業他社比較を行った。同社のように「ファブレス&ファクトリー」のビジネスモデルで展開している企業はないものの、オーハシテクニカ<7628>が主に取り扱うエンジン回りの電装部品メーカーで、企業規模も中堅クラスとなる9社を同業他社の比較対象として選んでいる。
まず、今期の予想PERでは10社平均で8.2倍であるのに対し、同社は6.7倍となっており若干平均を下回った水準となっている。一方で、PBR(株価純資産倍率)に関しては平均が0.42倍であるのに対して、同社は0.75倍と平均を上回る株価評価となっている。ROE(株主資本利益率)で11.2%と平均の4.7%を大きく上回っているほか、経常利益率でも10.8%と平均の4.7%を上回るなど、同社の資本効率や収益性の高さが評価されているものと考えられる。
同社は「ファブレス&ファクトリー」という独自のビジネスモデルやコンサルティング営業という付加価値提案型の営業スタイル、独立系という強みなどを活かした事業展開により、業界平均を上回る成長を続けている。2013年3月期から2016年3月期までの収益成長率で見ると、売上高については15.0%増と他9社と同水準となったが、営業利益に関しては他9社を大きく上回る114.3%増と2倍に拡大しており、収益性及び経営効率の高さが際立っている。2017年3月期に関しては円高要因によって、業績は一時的に落ち込むものの、2018年3月期以降は再び増収増益基調に転じることが予想される。
(2)株主還元策
株主還元策としては、配当金に加えて株主優待制度を導入している。配当金に関しては安定配当を基本としつつ、配当性向20%程度を目安に業績の拡大とともに増配していく方針で、2017年3月期の1株当たり配当金は前期比2円増配の40.0円(配当性向21.6%)と5期連続の増配を予定している。
また、株主優待では100株以上保有の株主に対して、保有数に応じた枚数のおこめ券を年2回(3月、9月末日の株主)贈呈している。100株保有の株主に対しては1枚(1kg、440円相当)を贈呈しているが、3年以上継続保有の株主に対してはさらに1枚追加しており、長期保有の株主づくりに注力しているのが特徴だ。100株を3年以上保有している株主だと、現在の株価水準(7月29日時点、1,242円)で見た総投資利回りは4.6%程度となる。
その他、同社では企業価値の向上を目指すなかで、ROE(自己資本当期純利益率)やDOE(自己資本配当率)を重要な経営指標として位置付け、その向上に取り組んでおり、自己株式取得についてもその一環として、機動的に実施していく方針を示している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(1)同業他社比較
収益性と株価指標について、同業他社比較を行った。同社のように「ファブレス&ファクトリー」のビジネスモデルで展開している企業はないものの、オーハシテクニカ<7628>が主に取り扱うエンジン回りの電装部品メーカーで、企業規模も中堅クラスとなる9社を同業他社の比較対象として選んでいる。
まず、今期の予想PERでは10社平均で8.2倍であるのに対し、同社は6.7倍となっており若干平均を下回った水準となっている。一方で、PBR(株価純資産倍率)に関しては平均が0.42倍であるのに対して、同社は0.75倍と平均を上回る株価評価となっている。ROE(株主資本利益率)で11.2%と平均の4.7%を大きく上回っているほか、経常利益率でも10.8%と平均の4.7%を上回るなど、同社の資本効率や収益性の高さが評価されているものと考えられる。
同社は「ファブレス&ファクトリー」という独自のビジネスモデルやコンサルティング営業という付加価値提案型の営業スタイル、独立系という強みなどを活かした事業展開により、業界平均を上回る成長を続けている。2013年3月期から2016年3月期までの収益成長率で見ると、売上高については15.0%増と他9社と同水準となったが、営業利益に関しては他9社を大きく上回る114.3%増と2倍に拡大しており、収益性及び経営効率の高さが際立っている。2017年3月期に関しては円高要因によって、業績は一時的に落ち込むものの、2018年3月期以降は再び増収増益基調に転じることが予想される。
(2)株主還元策
株主還元策としては、配当金に加えて株主優待制度を導入している。配当金に関しては安定配当を基本としつつ、配当性向20%程度を目安に業績の拡大とともに増配していく方針で、2017年3月期の1株当たり配当金は前期比2円増配の40.0円(配当性向21.6%)と5期連続の増配を予定している。
また、株主優待では100株以上保有の株主に対して、保有数に応じた枚数のおこめ券を年2回(3月、9月末日の株主)贈呈している。100株保有の株主に対しては1枚(1kg、440円相当)を贈呈しているが、3年以上継続保有の株主に対してはさらに1枚追加しており、長期保有の株主づくりに注力しているのが特徴だ。100株を3年以上保有している株主だと、現在の株価水準(7月29日時点、1,242円)で見た総投資利回りは4.6%程度となる。
その他、同社では企業価値の向上を目指すなかで、ROE(自己資本当期純利益率)やDOE(自己資本配当率)を重要な経営指標として位置付け、その向上に取り組んでおり、自己株式取得についてもその一環として、機動的に実施していく方針を示している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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