平山 Research Memo(3):国内に残る業種、分野、製品の製造請負が中心のアウトソーシング事業
[16/11/04]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■事業内容
同社グループは、平山<7781>と連結子会社3社(トップエンジニアリング、平山タイ、JSHR)と持分法適用関連会社1社(HIRAYAMA JOB INSTITUTE (Thailand) Co.,Ltd.)で構成される。これら以外に、非連結子会社の平山ベトナムがある。
手掛ける事業は、製造業企業に対する製造現場の請負・派遣事業のアウトソーシング事業と開発設計技術者等の特定労働者派遣・委託事業の技術者派遣事業の2つの事業を報告セグメントとしている。これら2つの事業に含まれないコンサルティング事業・教育事業・有料職業紹介事業等をその他としている。2016年6月期におけるセグメント別売上構成(セグメント別利益構成)は、アウトソーシング事業85.3%(同94.2%)、技術者派遣事業9.4%(同5.4%)、その他5.4%(同0.4%)であった。
(1)アウトソーシング事業
医療機器・医薬品、輸送機器、住宅設備機器、食品関連製品等を製造する顧客企業内の製造工程等において、製造請負※1、製造派遣※2、人材紹介の事業を行う。特に、アウトソーシング事業の売上高の8割強を占め主力の製造請負に関しては、生産性向上とコスト削減を目指し、同社に所属する現場改善コンサルタント※3と連携したサービスを提供することが大きな特長となっている。加えて、「製造請負優良適正事業者認定制度」による認定を取得し、事業の健全性、透明性の確保に取り組むとともに、従業員のキャリア形成と安定雇用に取り組んでいる。
※1製造請負とは、請負会社(同社)が、取引先(メーカー)からの注文を受けて製造や加工等を行い、納品(納入)等を行った成果に対して報酬が支払われる契約を指す。
※2製造派遣とは、派遣会社(同社)と雇用関係にある労働者を、役務を受ける会社(取引先:メーカー)に派遣して、役務を提供するサービスを指す。
※3大手製造企業等の製造現場で改善活動に長年従事してきた経験者等で構成されており、顧客視点で問題点を改善し、技術、品質、コスト面で競争力の向上を図り、低コストの製造現場構築に努めている。
製造請負のビジネスモデルは、成果物に対して発注者から報酬が支払われる契約であるため、売上高は成果物単価と生産個数(製造設備は取引先(メーカー)から賃貸)で決まる仕組みとなっており、時間単価と労働時間、派遣人数で決まる製造派遣事業と仕組みが異なる。このため、製造工程の効率化は業務の対象となる一方、元請企業の事業環境の変化によって発生する生産動向の変化(増産・減産)や生産拠点戦略の変更等のリスクは同社が負う構造となっている。
アウトソーシング事業の主要顧客(2016年6月末時点)は、国内に残る業種、分野、製品にフォーカスしてきた経緯から、売上の4割強を占めるテルモグループを筆頭にLIXILグループ<5938>、TOTO<5332>グループ、トヨタ自動車<7203>グループ、リコー<7752>グループなど日本を代表する大手製造企業が顧客となっており、取引社数は海外12社を含む113社を数える。なお、アウトソーシング事業における顧客業種別売上構成(2016年6月期)は、医療機器、医薬品49%、オフィス用品14%、食品12%、住宅設備8%、建設機械7%、自動車部品7%、その他3%。
(2)技術者派遣事業
連結子会社のトップエンジニアリングが、取引先のエンジニアリング分野へ同社グループの従業員を技術者として派遣する。派遣先は宇宙航空・自動車・鉄道から、家電・精密機器までの日本国内の幅広い分野の製造業企業の設計開発、評価・解析等の部門。なお、エンジニアをキャリア別に見ると、機械設計分野46%、電気・電子設計分野26%、ソウトウェア開発分野20%、プラント設計分野8%となっており、機械と電気・電子で全体の7割強を占める。
(3)その他
主として同社のコンサルティング部門と教育部門が提供するサービス。具体的には、製造業の上流である製品開発設計から生産、物流、サプライチェーンに至るまでの工程においてコスト削減、生産性向上、品質管理等の課題を、現場改善コンサルタントが、取引先(顧客)と共に解決していくサービスで、TPS(Toyota Production System:トヨタ生産方式)を取り入れ、作業実施部隊(顧客の現場改善担当者、現場作業員)と連動して、実効性を追求したコンサルティングを顧客企業に対し提供する。また、海外の製造業の管理職に対して、日本国内の製造現場見学と同社研修センターでの研修を合わせたスタディツアー※等を提供・運営する。
※同社グループのサービスの1つで、海外の製造現場の管理者に対し、日本国内の工場見学や同社研修センターでの各種研修サービスをツアーとして提供している。
加えて、タイの現地法人平山タイとその連結子会社JSHRが、現地日系企業を対象に製造派遣の事業を行う。平山タイはJSHRを2015年8月に連結子会社化。JSHRは2016年2月にタイの派遣会社JOB SUPPLYの人材派遣事業(約1,700人)を譲受した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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同社グループは、平山<7781>と連結子会社3社(トップエンジニアリング、平山タイ、JSHR)と持分法適用関連会社1社(HIRAYAMA JOB INSTITUTE (Thailand) Co.,Ltd.)で構成される。これら以外に、非連結子会社の平山ベトナムがある。
手掛ける事業は、製造業企業に対する製造現場の請負・派遣事業のアウトソーシング事業と開発設計技術者等の特定労働者派遣・委託事業の技術者派遣事業の2つの事業を報告セグメントとしている。これら2つの事業に含まれないコンサルティング事業・教育事業・有料職業紹介事業等をその他としている。2016年6月期におけるセグメント別売上構成(セグメント別利益構成)は、アウトソーシング事業85.3%(同94.2%)、技術者派遣事業9.4%(同5.4%)、その他5.4%(同0.4%)であった。
(1)アウトソーシング事業
医療機器・医薬品、輸送機器、住宅設備機器、食品関連製品等を製造する顧客企業内の製造工程等において、製造請負※1、製造派遣※2、人材紹介の事業を行う。特に、アウトソーシング事業の売上高の8割強を占め主力の製造請負に関しては、生産性向上とコスト削減を目指し、同社に所属する現場改善コンサルタント※3と連携したサービスを提供することが大きな特長となっている。加えて、「製造請負優良適正事業者認定制度」による認定を取得し、事業の健全性、透明性の確保に取り組むとともに、従業員のキャリア形成と安定雇用に取り組んでいる。
※1製造請負とは、請負会社(同社)が、取引先(メーカー)からの注文を受けて製造や加工等を行い、納品(納入)等を行った成果に対して報酬が支払われる契約を指す。
※2製造派遣とは、派遣会社(同社)と雇用関係にある労働者を、役務を受ける会社(取引先:メーカー)に派遣して、役務を提供するサービスを指す。
※3大手製造企業等の製造現場で改善活動に長年従事してきた経験者等で構成されており、顧客視点で問題点を改善し、技術、品質、コスト面で競争力の向上を図り、低コストの製造現場構築に努めている。
製造請負のビジネスモデルは、成果物に対して発注者から報酬が支払われる契約であるため、売上高は成果物単価と生産個数(製造設備は取引先(メーカー)から賃貸)で決まる仕組みとなっており、時間単価と労働時間、派遣人数で決まる製造派遣事業と仕組みが異なる。このため、製造工程の効率化は業務の対象となる一方、元請企業の事業環境の変化によって発生する生産動向の変化(増産・減産)や生産拠点戦略の変更等のリスクは同社が負う構造となっている。
アウトソーシング事業の主要顧客(2016年6月末時点)は、国内に残る業種、分野、製品にフォーカスしてきた経緯から、売上の4割強を占めるテルモグループを筆頭にLIXILグループ<5938>、TOTO<5332>グループ、トヨタ自動車<7203>グループ、リコー<7752>グループなど日本を代表する大手製造企業が顧客となっており、取引社数は海外12社を含む113社を数える。なお、アウトソーシング事業における顧客業種別売上構成(2016年6月期)は、医療機器、医薬品49%、オフィス用品14%、食品12%、住宅設備8%、建設機械7%、自動車部品7%、その他3%。
(2)技術者派遣事業
連結子会社のトップエンジニアリングが、取引先のエンジニアリング分野へ同社グループの従業員を技術者として派遣する。派遣先は宇宙航空・自動車・鉄道から、家電・精密機器までの日本国内の幅広い分野の製造業企業の設計開発、評価・解析等の部門。なお、エンジニアをキャリア別に見ると、機械設計分野46%、電気・電子設計分野26%、ソウトウェア開発分野20%、プラント設計分野8%となっており、機械と電気・電子で全体の7割強を占める。
(3)その他
主として同社のコンサルティング部門と教育部門が提供するサービス。具体的には、製造業の上流である製品開発設計から生産、物流、サプライチェーンに至るまでの工程においてコスト削減、生産性向上、品質管理等の課題を、現場改善コンサルタントが、取引先(顧客)と共に解決していくサービスで、TPS(Toyota Production System:トヨタ生産方式)を取り入れ、作業実施部隊(顧客の現場改善担当者、現場作業員)と連動して、実効性を追求したコンサルティングを顧客企業に対し提供する。また、海外の製造業の管理職に対して、日本国内の製造現場見学と同社研修センターでの研修を合わせたスタディツアー※等を提供・運営する。
※同社グループのサービスの1つで、海外の製造現場の管理者に対し、日本国内の工場見学や同社研修センターでの各種研修サービスをツアーとして提供している。
加えて、タイの現地法人平山タイとその連結子会社JSHRが、現地日系企業を対象に製造派遣の事業を行う。平山タイはJSHRを2015年8月に連結子会社化。JSHRは2016年2月にタイの派遣会社JOB SUPPLYの人材派遣事業(約1,700人)を譲受した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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