GMOリサーチ Research Memo(1):インターネット調査専業会社、「パネル供給改革」でアジア成長の取込みへ
[17/03/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
GMOリサーチ<3695>は、GMOインターネット<9449>グループのインターネット調査専業会社。オンラインの調査活動における調査、集計、分析業務を受託しており、調査会社、シンクタンク、コンサルティング企業などが主要顧客。
1. サービス
同社のサービスは、アウトソーシングサービス、D.I.Yサービス、その他サービスの3種に分類される。アウトソーシングサービスでは、オンラインのアンケート画面作成、アンケートの案内配信、アンケートデータの回収といったリサーチ業務もしくはその一部を提供、D.I.Yサービスでは、顧客が同社のサービスインフラとパネルを利用して自ら調査を実施する。その他サービスでは、他2サービスには分類されない最先端のマーケティングソリューションなどを提供。2016年12月期における売上高構成比は、アウトソーシングサービスが77.2%、D.I.Yサービスが17.4%、その他サービスが5.4%となった。
2. 強みと成長戦略
同社はプラットフォーム・オンライン調査特化型という意味において、国内の同業他社と事業を異にしている。同社が保有している日本最大規模の消費者パネル「JAPAN Cloud Panel」(2016年12月末時点で約940万人)と、日本を含む中国や韓国などアジアの13ヶ国・地域での連携によるアジア最大級の調査パネル「ASIA Cloud Panel」(同2,100万人超)は同社の戦略上大きな強み。「JAPAN Cloud Panel」及び「ASIA Cloud Panel」により多くの自社会員を持つ企業が参加することになれば、両Panel自体のパネル価値が上昇、さらにより多くの会員を持つ企業が参加する呼び水になり、パネルが強化されるという「パネル供給改革」を実行しながら、国内で稼いだ収益をアジアで投資することで更なる成長を目指す。
3. 2016年12月期連結決算
2016年12月期連結業績は、売上高が前期比14.4%増3,091百万円、営業利益が同76.7%増285百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.3%減の77百万円となった。アウトソーシングサービスの案件受託本数・単価ともに好調だったほか、D.I.Yサービスの利用頻度の向上で前期比14.4%の増収での着地。営業利益は粗利の高いD.I.Yサービスの構成比の上昇により前期比76.7%増の増益になった。営業利益は会社計画を29.9%超過達成したものの、投資有価証券評価損92百万円の計上により最終利益は計画を37.4%下回っての着地となった。
4. 2017年12月期業績・配当予想
2017年12月期連結業績は、売上高3,490百万円(前期比12.9%増)、営業利益325百万円(同13.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益181百万円(同133.2%増)を予想。達成すれば、売上高は過去最高を更新となる。2017年12月期の1株当たり配当予想は、配当性向50%を適用し、前期の23.50円から大幅増配となる54.70円。2016年12月期までの直近4ヶ年の平均成長率(CAGR)は売上高で19%、営業利益で27%となっており、同社はこのペースの成長を今後も見込めるとしている。
Key Points
・インターネットリサーチ専業会社。オンラインのアンケート画面作成、アンケートの案内配信、アンケートデータの回収、クリーニング集計といったリサーチ業務を提供。
・プラットフォーム及びオンライン調査特化型事業が強み。同社が保有している日本最大規模の消費者パネル「JAPAN Cloud Panel」と、日本を含む中国や韓国などアジアの13ヶ国・地域での連携によるアジア最大級の調査パネル「ASIA Cloud Panel」は同社の戦略上大きな役割を担っている。
・2016年12月期連結営業利益は前期比76.7%増の285百万円。
・2017年12月期連結営業利益は同13.7%増の325百万円を予想。50%の配当性向を公約していることから、1株当たり配当予想は前期から大幅増となる54.70円。今後も直近4ヶ年平均の伸び率売上高19%、営業利益27%のペースを見込める。
(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)
<TN>
GMOリサーチ<3695>は、GMOインターネット<9449>グループのインターネット調査専業会社。オンラインの調査活動における調査、集計、分析業務を受託しており、調査会社、シンクタンク、コンサルティング企業などが主要顧客。
1. サービス
同社のサービスは、アウトソーシングサービス、D.I.Yサービス、その他サービスの3種に分類される。アウトソーシングサービスでは、オンラインのアンケート画面作成、アンケートの案内配信、アンケートデータの回収といったリサーチ業務もしくはその一部を提供、D.I.Yサービスでは、顧客が同社のサービスインフラとパネルを利用して自ら調査を実施する。その他サービスでは、他2サービスには分類されない最先端のマーケティングソリューションなどを提供。2016年12月期における売上高構成比は、アウトソーシングサービスが77.2%、D.I.Yサービスが17.4%、その他サービスが5.4%となった。
2. 強みと成長戦略
同社はプラットフォーム・オンライン調査特化型という意味において、国内の同業他社と事業を異にしている。同社が保有している日本最大規模の消費者パネル「JAPAN Cloud Panel」(2016年12月末時点で約940万人)と、日本を含む中国や韓国などアジアの13ヶ国・地域での連携によるアジア最大級の調査パネル「ASIA Cloud Panel」(同2,100万人超)は同社の戦略上大きな強み。「JAPAN Cloud Panel」及び「ASIA Cloud Panel」により多くの自社会員を持つ企業が参加することになれば、両Panel自体のパネル価値が上昇、さらにより多くの会員を持つ企業が参加する呼び水になり、パネルが強化されるという「パネル供給改革」を実行しながら、国内で稼いだ収益をアジアで投資することで更なる成長を目指す。
3. 2016年12月期連結決算
2016年12月期連結業績は、売上高が前期比14.4%増3,091百万円、営業利益が同76.7%増285百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.3%減の77百万円となった。アウトソーシングサービスの案件受託本数・単価ともに好調だったほか、D.I.Yサービスの利用頻度の向上で前期比14.4%の増収での着地。営業利益は粗利の高いD.I.Yサービスの構成比の上昇により前期比76.7%増の増益になった。営業利益は会社計画を29.9%超過達成したものの、投資有価証券評価損92百万円の計上により最終利益は計画を37.4%下回っての着地となった。
4. 2017年12月期業績・配当予想
2017年12月期連結業績は、売上高3,490百万円(前期比12.9%増)、営業利益325百万円(同13.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益181百万円(同133.2%増)を予想。達成すれば、売上高は過去最高を更新となる。2017年12月期の1株当たり配当予想は、配当性向50%を適用し、前期の23.50円から大幅増配となる54.70円。2016年12月期までの直近4ヶ年の平均成長率(CAGR)は売上高で19%、営業利益で27%となっており、同社はこのペースの成長を今後も見込めるとしている。
Key Points
・インターネットリサーチ専業会社。オンラインのアンケート画面作成、アンケートの案内配信、アンケートデータの回収、クリーニング集計といったリサーチ業務を提供。
・プラットフォーム及びオンライン調査特化型事業が強み。同社が保有している日本最大規模の消費者パネル「JAPAN Cloud Panel」と、日本を含む中国や韓国などアジアの13ヶ国・地域での連携によるアジア最大級の調査パネル「ASIA Cloud Panel」は同社の戦略上大きな役割を担っている。
・2016年12月期連結営業利益は前期比76.7%増の285百万円。
・2017年12月期連結営業利益は同13.7%増の325百万円を予想。50%の配当性向を公約していることから、1株当たり配当予想は前期から大幅増となる54.70円。今後も直近4ヶ年平均の伸び率売上高19%、営業利益27%のペースを見込める。
(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)
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