ミロク情報 Research Memo(4):新規顧客の開拓が進み、ストック型ビジネスのサービス収入も順調に拡大
[17/06/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■ミロク情報サービス<9928>の業績動向
2. 品目別、販売先別売上動向
売上高の内訳を見ると、システム導入契約売上高が前期比11.3%増の16,345百万円、サービス収入が同7.7%増の8,949百万円、その他売上高が同44.0%増の929百万円といずれも増収基調が続いた。その他売上高については、子会社のビズオーシャンの売上高が前期比3割増の750百万円と大幅伸長したほか、mmapによる事業承継・再生支援サービスで80百万円の売上げを計上したことが増収要因となっている。ビズオーシャンでは運営するビジネスパーソン向け情報サイト「bizocean」の広告収入が増加した。
(1) システム導入契約売上高
システム導入契約売上高を販売先別で見ると、会計事務所向けが前期比7.4%減の5,192百万円と減収となったものの、一般企業向けが同23.9%増の8,375百万円、その他(本社・子会社売上及びパートナー向け売上)が同19.9%増の2,778百万円とそれぞれ好調に推移したことが増収要因となった。会計事務所向けに関しては新規顧客向けの売上高が増加したものの、前期の増収要因となったマイナンバー関連製品需要が反落したこと、既存顧客において契約更新時に従来の5年契約から単年度契約に切り替える動きが一部で見られたことなどが減収要因となっている。なお、マイナンバー関連製品の売上高は、企業向けも含めて約5億円(前期は約11億円)となった。
一方、一般企業向けは企業のIT投資拡大を追い風に新規顧客向けが前期比19.6%増、既存顧客向けが同25.6%増といずれも大幅増収となった。新規顧客については、継続的な販売促進活動を行ってきたことやテレビCMの効果などもあって着実に開拓が進んでいる。一方、既存顧客向けについては買い替え需要が旺盛だったほか、買い替え時期に合わせて追加サービスの提案も行うなどクロスセルの取り組みに注力した効果が大幅増収につながった。なお、その他の売上高については、本社売上のうち商工会向けサービスが増加したこと、子会社のERPシステムの販売が好調だったことが増収要因となったが、パートナー(販売代理店)向け売上高は横ばい水準にとどまり、今後の課題となっている。
また、品目別の売上高を見ると、ソフトウェアが中堅・中小企業向けERP製品を中心に前期比14.9%増の10,281百万円と好調に推移したほか、ユースウェア(導入支援サービス)も新規顧客の増加に伴い同10.5%増の3,241百万円と2ケタ増収となった。ハードウェアについては同0.8%増の2,822百万円にとどまったが、これはマイナンバー関連製品の反動減が主因となっている。
(2) サービス収入
サービス収入の内訳を見ると、ソフト運用支援サービス(企業向けソフト保守サービス)が新規顧客の獲得を背景に前期比10.2%増の3,898百万円と拡大基調が続いたほか、会計事務所を通じた小規模事業者向けの簡易版会計ソフト(「記帳くん他/ソフト使用料収入)も同20.0%増の1,211百万円と好調を持続した。また、会計事務所向け総合保守サービスであるTVSの売上高は同1.4%増の1,877百万円、ハードウェア・ネットワーク保守サービスも同6.2%増の1,287百万円とそれぞれ堅調に推移した。これらサービスはストック型収入となるため、顧客数の拡大に伴って売上高、利益も安定的に伸びる構造となっており、同社の収益を下支えしながら底上げしていく役割を果たしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 品目別、販売先別売上動向
売上高の内訳を見ると、システム導入契約売上高が前期比11.3%増の16,345百万円、サービス収入が同7.7%増の8,949百万円、その他売上高が同44.0%増の929百万円といずれも増収基調が続いた。その他売上高については、子会社のビズオーシャンの売上高が前期比3割増の750百万円と大幅伸長したほか、mmapによる事業承継・再生支援サービスで80百万円の売上げを計上したことが増収要因となっている。ビズオーシャンでは運営するビジネスパーソン向け情報サイト「bizocean」の広告収入が増加した。
(1) システム導入契約売上高
システム導入契約売上高を販売先別で見ると、会計事務所向けが前期比7.4%減の5,192百万円と減収となったものの、一般企業向けが同23.9%増の8,375百万円、その他(本社・子会社売上及びパートナー向け売上)が同19.9%増の2,778百万円とそれぞれ好調に推移したことが増収要因となった。会計事務所向けに関しては新規顧客向けの売上高が増加したものの、前期の増収要因となったマイナンバー関連製品需要が反落したこと、既存顧客において契約更新時に従来の5年契約から単年度契約に切り替える動きが一部で見られたことなどが減収要因となっている。なお、マイナンバー関連製品の売上高は、企業向けも含めて約5億円(前期は約11億円)となった。
一方、一般企業向けは企業のIT投資拡大を追い風に新規顧客向けが前期比19.6%増、既存顧客向けが同25.6%増といずれも大幅増収となった。新規顧客については、継続的な販売促進活動を行ってきたことやテレビCMの効果などもあって着実に開拓が進んでいる。一方、既存顧客向けについては買い替え需要が旺盛だったほか、買い替え時期に合わせて追加サービスの提案も行うなどクロスセルの取り組みに注力した効果が大幅増収につながった。なお、その他の売上高については、本社売上のうち商工会向けサービスが増加したこと、子会社のERPシステムの販売が好調だったことが増収要因となったが、パートナー(販売代理店)向け売上高は横ばい水準にとどまり、今後の課題となっている。
また、品目別の売上高を見ると、ソフトウェアが中堅・中小企業向けERP製品を中心に前期比14.9%増の10,281百万円と好調に推移したほか、ユースウェア(導入支援サービス)も新規顧客の増加に伴い同10.5%増の3,241百万円と2ケタ増収となった。ハードウェアについては同0.8%増の2,822百万円にとどまったが、これはマイナンバー関連製品の反動減が主因となっている。
(2) サービス収入
サービス収入の内訳を見ると、ソフト運用支援サービス(企業向けソフト保守サービス)が新規顧客の獲得を背景に前期比10.2%増の3,898百万円と拡大基調が続いたほか、会計事務所を通じた小規模事業者向けの簡易版会計ソフト(「記帳くん他/ソフト使用料収入)も同20.0%増の1,211百万円と好調を持続した。また、会計事務所向け総合保守サービスであるTVSの売上高は同1.4%増の1,877百万円、ハードウェア・ネットワーク保守サービスも同6.2%増の1,287百万円とそれぞれ堅調に推移した。これらサービスはストック型収入となるため、顧客数の拡大に伴って売上高、利益も安定的に伸びる構造となっており、同社の収益を下支えしながら底上げしていく役割を果たしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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