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スターティア Research Memo(7):顧客層の変化に対応してパッケージ販売からクラウドサービスへの転換の過渡期

注目トピックス 日本株
■業績の動向

2. デジタルマーケティング関連事業
デジタルマーケティング関連事業の業績は、売上高1,810百万円(前期比1.8%減)、営業損失2百万円(前期は12百万円の利益)で着地した。2016年3月期と2017年3月期の比較では同セグメントの置かれた状況は分かりづらい。2014年3月期、2015年3月期の時点では同セグメント(当時はウェブソリューション事業と呼称)の業容は売上高が2.000百万円前後で、営業利益は300百万円を超えていた。その後2016年3月期に売上高が約10%減少し、利益も大きく落ち込んだ。

この要因としてスターティア<3393>は顧客層の変化を上げている。当時の同社の主力商材であった電子ブックソフトActiBook(アクティブック)やARソフトのCOCOAR(ココアル)などの新規性の高いソフトウェアに対して旺盛な導入意欲を持つアーリーアダプター層の需要が一巡し、次に導入に踏み切る層のアーリーマジョリティ層の立ち上がりが遅れている端境期に入ってしまっているということだ。

2017年3月期は遅れているアーリーマジョリティ層の掘り起こし・活性化を通じて販売回復を目指して臨んだ。拡販策の1つとしてクリエイティブ企業とのパートナープランの導入などを行ったが、パッケージソフトの販売低迷により、パートナープランの活動も限定的にとどまったもようだ。導入が進まない直接の要因としてはアーリーマジョリティ層が求める価格帯と同社の販売価格との差が大きいことがあるもようだ。

四半期ベースの業績推移を見ると、2017年3月期は前期に比べて売上高・利益ともに一段落ちた形だ。売上高は期の第1四半期から第4四半期にかけて期を追って上昇したが、第1四半期の落ち込みが大きく、最後まで尾を引いた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


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