エバラ食品工業 Research Memo(1):経営ビジョン「Evolution 60」は順調に進捗
[17/06/30]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■要約
1. 会社概要
エバラ食品工業<2819>は、言わずと知れた「黄金の味」「焼肉のたれ」「すき焼のたれ」などの調味料の製造販売を行う食品会社。同社の最初のヒット商品である「焼肉のたれ」は1968年に発売開始され、現在まで定番調味料として存在感を示す。同社は、テレビCMなど積極的な広告宣伝を行っており、商品及び同社名の認知度は高い。セグメントは、主軸の食品事業と、物流・広告宣伝・人材派遣を行うその他事業があるが、「黄金の味」などの家庭用肉まわり調味料群が連結売上高の34.0%、鍋物調味料群が21.8%を占める。
2. 経営ビジョン「Evolution 60」
2015年3月期〜2019年3月期を対象とする経営計画で、最終年度に営業利益率4.0%超、海外売上高10億円、ROE5%以上の達成を連結業績目標に掲げる。国内の安定的収益と海外での成長基盤の確保を目的とし、第2ステージにある現在は、家庭用既存商品の収益力強化、ポーション調味料の更なる拡充、業務用事業の収益改善、継続的成長力の確保、事業基盤の強化に取り組んでいる。ROE目標数値は2017年3月期に達成し、営業利益率目標及び海外売上高目標に向けて順調な進捗をみせている。
3. 2017年3月期連結決算
2017年3月期連結業績は、売上高が前期比1.3%増の51,365百万円、営業利益が同6.2%増の1,864百万円の増収増益となった。家庭用主力商品の「黄金の味」の売上が好調だったほか、ブランド価値の訴求、小容量・個食ニーズに対応した「プチッと鍋」などのポーション調味料等の商品ラインアップも拡充し増収。利益面では、ポーション調味料の生産設備の償却費負担が増加したものの、収益力強化、エネルギーコストの低減、その他事業の貢献等により増益となった。
4. 2018年3月期会社連結業績予想
2018年3月期の連結業績予想は、プロモーション等の先行投資に伴う宣伝費の増加に伴い売上高52,200百万円(前期比1.6%増)、営業利益1,830百万円(同1.8%減)と増収減益を予想するも、売上高、営業利益ともに、経営ビジョン「Evolution 60」第2ステージで掲げた売上高52,000百万円、営業利益1,820百万円の目標数値をやや上回る見込みである。1株当たり年間配当予想は前期から1円増配となる29円。
■Key Points
・「黄金の味」「焼肉のたれ」「すき焼のたれ」などの調味料の製造販売を行う食品会社。
・2019年3月期を最終年度とする経営ビジョン「Evolution 60」の第2ステージ。順調に進捗。
・2017年3月期は増収増益。2018年3月期はプロモーション等の先行投資に伴う宣伝費の増加に伴い増収減益を見込むが、従来計画より上回る見通し。
(執筆:フィスコアナリスト)
<TN>
1. 会社概要
エバラ食品工業<2819>は、言わずと知れた「黄金の味」「焼肉のたれ」「すき焼のたれ」などの調味料の製造販売を行う食品会社。同社の最初のヒット商品である「焼肉のたれ」は1968年に発売開始され、現在まで定番調味料として存在感を示す。同社は、テレビCMなど積極的な広告宣伝を行っており、商品及び同社名の認知度は高い。セグメントは、主軸の食品事業と、物流・広告宣伝・人材派遣を行うその他事業があるが、「黄金の味」などの家庭用肉まわり調味料群が連結売上高の34.0%、鍋物調味料群が21.8%を占める。
2. 経営ビジョン「Evolution 60」
2015年3月期〜2019年3月期を対象とする経営計画で、最終年度に営業利益率4.0%超、海外売上高10億円、ROE5%以上の達成を連結業績目標に掲げる。国内の安定的収益と海外での成長基盤の確保を目的とし、第2ステージにある現在は、家庭用既存商品の収益力強化、ポーション調味料の更なる拡充、業務用事業の収益改善、継続的成長力の確保、事業基盤の強化に取り組んでいる。ROE目標数値は2017年3月期に達成し、営業利益率目標及び海外売上高目標に向けて順調な進捗をみせている。
3. 2017年3月期連結決算
2017年3月期連結業績は、売上高が前期比1.3%増の51,365百万円、営業利益が同6.2%増の1,864百万円の増収増益となった。家庭用主力商品の「黄金の味」の売上が好調だったほか、ブランド価値の訴求、小容量・個食ニーズに対応した「プチッと鍋」などのポーション調味料等の商品ラインアップも拡充し増収。利益面では、ポーション調味料の生産設備の償却費負担が増加したものの、収益力強化、エネルギーコストの低減、その他事業の貢献等により増益となった。
4. 2018年3月期会社連結業績予想
2018年3月期の連結業績予想は、プロモーション等の先行投資に伴う宣伝費の増加に伴い売上高52,200百万円(前期比1.6%増)、営業利益1,830百万円(同1.8%減)と増収減益を予想するも、売上高、営業利益ともに、経営ビジョン「Evolution 60」第2ステージで掲げた売上高52,000百万円、営業利益1,820百万円の目標数値をやや上回る見込みである。1株当たり年間配当予想は前期から1円増配となる29円。
■Key Points
・「黄金の味」「焼肉のたれ」「すき焼のたれ」などの調味料の製造販売を行う食品会社。
・2019年3月期を最終年度とする経営ビジョン「Evolution 60」の第2ステージ。順調に進捗。
・2017年3月期は増収増益。2018年3月期はプロモーション等の先行投資に伴う宣伝費の増加に伴い増収減益を見込むが、従来計画より上回る見通し。
(執筆:フィスコアナリスト)
<TN>